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新首都圏ネットワーク

『岩手日報』2005年6月26日付

教員の自己評価を導入 岩手大


 岩手大(平山健一学長)は、同大教員に対する人事評価の指針をまとめた。
教員が自ら掲げた目標の達成度を自己評価する方式を取り入れたのが特徴。評
価は2年に1回行われ、2006年秋には04年と05年の評価結果がまとま
る予定だ。教育・研究活動の充実、教員の資質向上が期待される。

 評価対象となるのは、附属学校教員を除く助手以上の全教員。評価は、教員
自らが掲げた目標への自己評価と評価委員会による活動業績評価の2つの側面
から行う。

 自己評価は、教育、研究、社会貢献などについて教員自らが目標とその方策
を設定。「十分達成した」「おおむね達成した」「満たなかった」の3段階で
自己評価する。

 活動業績は(1)教育活動(2)研究活動(3)大学の管理運営(4)社会貢献―の4領
域。それぞれに細目が設定され、教育活動では▽講義の時間数や指導の学生数
▽授業評価▽進路指導▽教育研究会での発表―などが盛り込まれている。教員
自身が毎年、データシステムに入力する。

 活動業績の評価基準や年齢、職位などによる評価の比率は、人文社会科学、
教育、工学、農学の4学部と大学教育、国際交流、地域連携推進、情報メディ
ア、保健管理の各センターなどの部局ごとに策定する。

 業績評価は、各部局と全学の人事評価委員会の2段階で実施。教職員で組織
する各部局の評価委員会は「特に優れている」から「問題があり改善を要する」
までの5段階の総合評価にまとめる。

 これを受け、学長、労務・財務と学術担当の両理事、4学部長などで構成す
る全学の人事評価委員会が総合評価の適正性を評価する。自己評価は評価対象
からはずれる。

 教員の活動業績はホームページ上で公開する。学術担当の斎藤徳美理事は
「人が人を裁くのが目的ではない。教員としての自由度は保ちながらも岩手大
の一員として職務への認識を深め、自己研さんするのが目的」としている。