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新首都圏ネットワーク

『大分合同新聞』2005年6月24日

「世界を見据えて 地域と共に発展」 大分大次期学長が会見


 大分大学の次期学長に選ばれた羽野忠理事・副学長が二十三日、同大で会見。
「世界を視点に据えた教育、研究、医療を進め、地域と共に発展する大学を目
指す」と抱負を語った。任期は十月一日から四年間。

 ―大学運営について。

 少子化、昨年四月の法人化で、大学間の学生、予算の獲得競争は激化してい
る。法人化に伴う大きな変化を教職員に理解してもらい、情報を共有化するこ
とが急務。戦略会議を設置。理事中心の運営体制を敷いて意思決定をスピード
化する。積極的に民間の手法も取り入れていく。

 ―学内の交流は。

 大分医科大(挾間キャンパス)と統合して約二年たつが、旧大分大(旦野原
キャンパス)との交流はあまり進んでいない。全学的な研究プロジェクトを立
ち上げ成果を挙げることで、世界にアピールし、両キャンパスの教員の交流も
促す。

 ―教育、研究、社会連携について。

 三つをバランス良く進めることが重要。教育面は教育の到達目標を明確にし、
新たな教育方法を開発。学生の視点に立った指導法を整備して、休学・退学者
を減らす。就職支援体制も充実する。

 研究面は福祉科学、人間環境科学、生命科学の三分野を柱に、文理融合型の
研究を目指す。特許の取得を増やすため、発明意欲が増す教員の評価方法を考
える。社会連携は県内の自治体、企業と協力協定の締結をさらに推進。共同研
究を増やすなど、地域振興でリーダーシップを発揮したい。