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『徳島新聞』2005年6月23日付 研究・教育部を設置へ 徳島大、工学部大学院を重点化 来年度の総合科学部自然システム学科と工学部の統合を見送り、工学部のみ 大学院重点化を目指す方針で手続きを進めていた徳島大学(青野敏博学長)は 二十二日、同大役員会で工学部の改組案を盛り込んだ来年度概算要求書を議決 した。近く文部科学省に提出する。 同大は昨年度から、二学部の理系教員をまとめた「大学院ソシオテクノサイ エンス研究部」の設置を目指し、二学部の統合をめぐって文部科学省と折衝。 しかし、総合科学部内で合意を得られなかったため、来年度の統合を見送るこ とにした。 代替案として来年度は、工学部教員だけによる同研究部をつくる。一方で、 学生が在籍する「大学院先端技術科学教育部」を設置し、大学院の研究、教育 機能を分ける。 同教育部の定員を拡大して専攻を再編する。現在、工学研究科博士前期課程 にある八専攻(定員計二百三十一人)を新組織では、知的力学システム工学 (同九十四人)▽環境創生工学(同八十六人)▽システム創生工学(同百四十 八)−の三専攻とする。 五専攻ある博士後期課程(同計三十七人)も、前期と同じ三専攻(定員各十 一、十八、二十四人)に再編する。各専門分野の垣根を低くし、幅広い知識を 身に付けた学生の養成を目指すのが狙い。また、学部夜間主コースの定員を百 人から五十人に削減する。当初対象としていた働きながら大学に通う学生が半 数を切っている実態に合わせた。 同大秘書課は「総合科学部内で『大学院教育ではなく、教養教育を重視すべ き』などの声があり、交渉をまとめる時間が足りなかった。今後も統合という 選択肢も含めながら、二学部の連携に向けて協議を続けていく」としている。 |