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『毎日新聞』2005年6月13日付
中教審:国際的に魅力ある大学院教育 中間報告でまとめる
中央教育審議会(鳥居泰彦会長)は13日、世界最高水準の教育研究拠点形 成に向け、国際的に魅力ある大学院教育の在り方についての中間報告をまとめ た。各課程の目的を明確化するとともに、国に対し、来年度から5年間の具体 的な取り組み計画「大学院教育振興プラットホーム(仮称)」を策定するよう 求めた。
中間報告では、現行の課程制大学院制度の徹底を求め、(1)博士課程は、 研究者・大学教員の養成(2)修士課程は、高度専門職業人や知識基盤社会を 支える知的人材の育成(3)専門職学位課程は、高度専門職業人養成に特化す る−−などとした。大学院の実施する博士論文の審査に合格し、かつ博士課程 を修了した場合と同等以上の学力を持つと判断された場合に与えられる「論文 博士」については、国際的通用性の観点から廃止すべきだとの意見もあったが、 企業や公的研究機関での経験を積んだ後に取得を希望するニーズも多いことか ら、引き続き検討課題とした。
また、プラットホームの具体策として、教員の教育・研究指導能力の向上に 向け、教員相互の授業参観や新任教員の研修会などを実施したり、産業界・地 域社会との連携のために単位認定を前提とした長期間のインターンシップを採 用することなどを提言した。【千代崎聖史】 |