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新首都圏ネットワーク

 

日経プレスリリース 2005613日付

 

 

横浜国立大学と日立が包括的な産学連携協定を締結

自動車関連技術で産学連携を開始

 

 

 国立大学法人横浜国立大学(学長:飯田嘉宏/以下、横浜国立大学)と株式

会社日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)は、自動車関連技術を

中心に、研究開発分野において連携を図ることで合意し、本日、包括連携協定

を締結しました。両者は本協定に基づき、自動車の省エネルギー・クリーン排

ガス技術の共同研究を進めます。さらに、将来的にはハイブリッド自動車や燃

料電池、ITSなどの分野において、共同研究を計画しています。また、両者

は教育面での連携として、それぞれの強みを生かす相互補完的な教育・人材育

成の枠組みづくりについても協力していきます。 

 

 CO2、NOx等の低減といった環境問題、エネルギー資源の有効活用、安

全・安心社会の実現の観点から、環境対応、安全・安心をキーワードとした自

動車技術の開発が重要になりつつあります。横浜国立大学および日立では、そ

れぞれ、従来から自動車関連技術の研究として、内燃機関の燃費向上のための

電子・流体制御や動力管理、ゼロエミッションを目指す燃料電池の基礎的研究、

安全・安心に貢献するITSについて研究を行ってきました。

 

 両者はこれまでもナノテク・材料に関する基盤技術の情報交換を目的に、交

流会を実施してきましたが、これらの交流会での議論を通して、自動車関連技

術の分野においても、相互に協力して、情報交換、共同研究を実施することに

よって、研究開発のスピードを高めるとともに、若手研究者、技術者の育成と

社会に貢献する成果が期待できると考え、この度の協定締結に至りました。 

 

 本協定に基づく具体的な研究テーマとして、自動車の省エネルギー・クリー

ン排ガスの実現を目指した、エンジンシリンダ内への燃料噴射制御性能を向上

させる技術、可変動弁の技術開発への取り組みが進行中です。さらに、ハイブ

リッド自動車のエネルギーマネジメント技術についての共同研究を企画中です。

また、燃料電池の分野では、酸素と水素の反応に不可欠な白金触媒に代わる廉

価な非白金系触媒の開発を目的に、横浜国立大学、日立以外の他企業、大学、

研究機関も参加する大形プロジェクトを計画中です。自動車の安全を目指すI

TSの分野では、自動車の遠隔診断用モデリング技術やナビゲーション協調制

御技術の共同研究を実施します。

 

 また、両者は教育の連携に関して、事業マインドと国際的に活躍できるリー

ダーシップを持った人材を育成するための大学院教育や、製品や技術の変遷に

迅速に対応できるための企業内での人材教育制度などをはじめ、それぞれの強

みを生かす相互補完的な教育・人材育成の枠組みづくりについて協力していき

ます。

 

 なお、日立は、今までに産学連携協定を締結した9大学と同様に、本協定に

はグループ会社を含め組織的に対応します。 

 

以上