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新首都圏ネットワーク

『日本経済新聞』2005年6月12日付

地方大、医学部入試に「地元枠」


 地域医療に取り組む医師不足を解消しようと、医学部の推薦入試で「地元枠」
を設ける大学が増えていることが11日、文部科学省の調べでわかった。今年度
は7大学、来年度は新たに6大学が導入する。地元で一定期間の勤務を義務づけ
る奨学金制度を創設する自治体も増加。医師は増え続けているのに都市部に偏
る傾向があるためで、大学と自治体は一体となって医師の確保に取り組んでい
る。

 大学関係者などによると、地方の医師不足の一因は、大学の医学部生に地元
出身者が少ないこと。都市部出身の卒業生が地元に戻るケースも目立つという。
弘前大(青森)の調査によると、県内出身者の卒業生の6割が県内にとどまるの
に対し、県外出身者の卒業生は3割しか残らない。