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『毎日新聞』佐賀版  2005年6月10日付

佐賀大:次期学長に長谷川・現学長を選出 選考理由明らかにならず /佐賀


 佐賀大学長選考会議(辻健児議長ら計14人)は9日、次期学長に長谷川照・
現学長(66)を選んだと発表した。任期は10月1日からの4年間。

 学長選には長谷川学長と十時忠秀・同大付属病院長が立候補。全職員を対象
に実施した第1次意向調査では、十時病院長が825票を獲得し、長谷川学長
の549票を上回った。助手・係長以上の職員に絞った第2次意向調査では長
谷川学長が462票で、十時病院長より10票多かった。

 選考会議は6日、2人に対する面接を実施し、意向調査の結果も踏まえた上
で委員14人が投票。うち過半数を獲得した長谷川学長を次期学長とすること
を決めた。どちらが適任かを話し合う会議などは開かれず、各委員が何を判断
材料にして投票したかは不明のままとなった。

 今回の学長選は、初めて学外者による推薦も受け付けるなど、選考方法を大
幅に改革、選考過程も注目されていた。

 辻議長は「学外の候補も出れば対外的アピールになると期待していたが、そ
れがなかったのは残念。ただ、意向調査は従来にはなかった試みで、現場の教
職員の声を聞けた意義は大きかったと思う」と振り返った。

 長谷川学長は03年10月に学長に就任。今回は、04年4月に国立大学法
人化されてから初の学長選となったため、10月からは1期目の扱いとなる。
その後の再任は、2年に限り可能。【宮本尚慶】