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新首都圏ネットワーク

『毎日新聞』宮崎版 2005年6月7日付

宮崎大:医学部推薦入試、地域枠導入を検討 県内定着医師の確保目的


 宮崎大医学部は6日、推薦入学試験に県内高校出身者の地域枠(10人程度)
の導入を検討していることを明らかにした。既に文部科学省に許可申請してお
り、06年度入試から実施する予定。地域枠は、卒業後も県内に定着する医師
の確保を促すのが目的。全国で佐賀大など7大学が導入しているという。

 同大によると、推薦入試枠30人の中に地域枠を設ける予定。05年度入試
では入学者(定員100人)のうち県内高校出身者16人。卒業後は県内出身
者の7割は地元で勤務しているが、県外者は2割しか県内に残っていないとい
う。

 県によると、人口10万人当たりの医師数は県全体で214人。全国平均よ
り8人多いが、勤務地が宮崎市周辺部に集中し、郡部との人員格差が広がって
いる。

 県は5月「医師確保に協力してほしい」と地域枠導入を大学側に要請してい
た。安藤忠恕知事は「地域枠の学生が卒業後も地元で勤務できるような支援策
も検討したい」と話した。【中尾祐児】