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新首都圏ネットワーク

日経ネット関西版  2005年6月3日付

医薬品・食品の効能評価センター設置──大阪市立大、収入増狙い7月メド


 大阪市立大学は7月をメドに、食品の健康増進効果の試験や医薬品の治験を担
当する「医薬品・食品効能評価センター」を開設する。2006年4月の独立法人化
を控え、外部資金を拡大すると同時に、市が重点産業分野と位置づける健康産
業の振興にもつなげる。

 センターは医学部がある阿倍野キャンパス(大阪市阿倍野区)内に設置する。
医薬品メーカーなどからの臨床試験受託の総合窓口となると同時に、「特定保
健用食品」など食品の効能などの評価を新たに企業から受け付ける。

 医師や看護師ら十数人で構成し、センター長には公募で決まった厚生労働省
の平山佳伸安全対策課長が就任する。

 市立大が臨床試験を通じて企業から受けるいわゆる外部資金は年2億5000万円
程度。「センターの開設後は食品分野での試験を増やし収入増を目指す」(医
学部)

 阿倍野キャンパスには04年3月、健康食品などの開発を後押しするため、産学
連携の窓口「健康・予防医療ラボラトリー」を開設した。サントリーなどと組
み、健康食品の共同研究が始まるなど「センターの利用は見込める」という。