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新首都圏ネットワーク

『山形新聞』2005年6月1日付

山形大学長に仙道氏再選、独立法人移行後初の学長選


 山形大は31日、任期満了に伴う独立行政法人移行後初の学長選で、仙道富士郎現学長(
66)の再選を決めた。

 再任規定により、任期は9月1日から、2年間。

 各学部から推薦された候補者は5人。「学内意向聴取」と呼ばれる教職員の投票で上位3
人に絞り込み、この日開いた学長選考会議の協議で、仙道氏を選出した。

 大学が公表した上位3人の得票結果によると、有効投票数759票のうち、仙道氏は345票
で、328票の遠藤剛副学長(65)をわずかに上回った。前回、決選投票に残った加藤静吾
理学部長(60)は74票。

 従来はすべて投票で決めていたが、国立大学法人法の規定で、最終決定は学外委員が半
数を占める学長選考会議に委ねることになった。

 仙道氏は秋田県出身で北海道大医学部卒。専門は免疫学で、工学部の入試判定ミスをめ
ぐる前任者の引責辞任に伴う選挙により、01年9月から学長を務めている。

新学部根付かせたい・仙道氏会見
 再選された仙道氏は同日、山形市の小白川キャンパスで記者会見し、「明るく元気で独
創的な大学のリーダーシップの要請に応えていきたい」と抱負を語った。

 法人化に伴い厳しさを増す財政への対応には、外部資金の獲得、全体の業務見直しの2
点を強調。大学の理念にも掲げる「自然と人間の共生」によるブランド化を進めていく考
えを示し、「新設の地域教育文化学部をしっかり根付かせ、エリアキャンパスもがみを拡
充していくことが任期中の責務」と述べた。

 大接戦になった投票結果については「学長として十分な評価を得られなかった部分もあ
る」と受け止め、「現場の声を大事にしていきたい」と語った。