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新首都圏ネットワーク

時事通信配信記事  2005年5月27日付

女性研究者、欧米下回る=「理科離れ」に歯止めを−男女参画白書


 政府は27日の閣議で、女性の社会進出の現状などをまとめた2005年版
「男女共同参画白書」を決定した。白書は、人材不足が指摘されている自然科
学分野を中心に「欧米より女性研究者の割合が低い」ことに懸念を表明。育児
支援策の強化や女子学生の「理科離れ」に歯止めを掛けるよう提唱している。

 白書によると、人文・社会科学などを含めた全分野での04年の女性研究者
数は約9万6000人。全体に占める割合は11.6%で、米国(32.5%)
やフランス(27.5%)、イギリス(26.0%)を大きく下回っている。

 女性研究者が少ない原因について白書は、(1)出産・育児や介護で研究の継続
が困難(2)女性の受け入れ態勢が不十分(3)女子学生の専攻の偏り−を指摘。
「育児と研究の両立支援など勤務環境の充実が必要」と強調したほか、教育機
関や関係者に女性研究者が活躍している姿を情報提供するなどして理工系進学
を促すことが重要だとしている。(了)