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新首都圏ネットワーク


知財情報局 2005年5月17日付

三井住友銀行ら、大学保有ライセンス販売支援を開始


 三井住友銀行とグループのSMBCコンサルティングは5月17日、大学の
知的財産を活用した新ビジネスの創出を後押しする目的で、大阪大学並びに東
京農工大学を対象とした、大学の研究シーズ(ライセンス)を、新ビジネス創
出を目指す成長企業・中小企業につなぐ「大学ライセンス活用プラン」を開始
すると発表した。今後、私立大学を含め、対象大学を順次拡大していくという。

 大阪大学については、三井住友銀行グループがライセンスニーズのマーケティ
ングを行い、最適な取引先企業に対し事業化提案を行い、東京農工大学につい
ては、SMBCコンサルティングが提携する評価会社フレッジテクノロジーが、
研究シーズの技術評価からビジネスモデル化までを付加したうえで、ライセン
ス先のマーケティングを実施する予定。

 これまで大学の研究シーズは、多くの場合、企業側にとって「実用展開が明
らかでなく利用しにくい」面があり、また、大学が持つ企業への販売チャネル
も限定的なものだったが、今回のプランは、三井住友銀行のベンチャー企業向
け融資で、事業の将来性評価で豊富な実績のあるフレッジテクノロジーと提携
し、大学の研究シーズを評価してビジネスモデル化し、SMBCコンサルティ
ングの会員企業(邦銀系最大の4万社超)につなぐ試みであり、大学の技術移
転、企業の新ビジネスの創出に資する取り組みであるという。

 ライセンス販売が成約した場合には、大学より成功報酬を受取るが、4月以
降、国立大学法人が、ベンチャー企業などからライセンス対価を株式で受取る
ことが可能となり、このような場合は、大学からベンチャー企業株式で受取る
ことも検討するとしている。