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『毎日新聞』2005年5月14日付 県:独立行政法人化目指す県立医大と理事長職巡り対立−−議案提出は微妙 ◇6月議会への議案提出は微妙 来年4月の独立行政法人化を目指す県立医大と県が、独法化後の大学の運営 形態を巡って対立している。県側は学長の上に大学経営を担当する理事長を置 きたい意向。これに対し、大学側は運営権を確保するため、学長が理事長に就 任すべきだ、と反発している。県が目指す6月議会への独法化関連議案の提出 は微妙な情勢だ。 県は大学運営の効率化など目指し、04年5月に県立医大の独法化方針を決 定。同8月から、県と大学幹部が医大法人化・改革推進会議をつくり、独法化 の具体的方法を検討している。 大学組織について県は2月の第4回会議で、学長の上に知事が任命する理事 長を置く「分離型」を提案。これに対し、大学は「理事長の適任者がいるのか」 などと懸念を表明。学長が理事長を兼務する「一体型」を主張し、先月25日 の第6回会議後には大学側から「徹底抗戦すべきか」との声も出た。 県が分離型を主張するのは、経営の専門知識を持った理事長を置く方が効率 的な大学運営が可能と考えるため。県にある医大改革室は「独法化後も県立医 大は県が100%出資する。(経営などの)最終責任は県にある」と、大学側 に理解を求めている。 改革室によると、地方独立行政法人法に基づく公立大学は全国7カ所。うち 分離型は5カ所で、会社経営者らが理事長に就任しているという。【朝日弘行】 |