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『毎日新聞』大分版 2005年5月11日付 産学連携:大分大とトキハ、調査研究協定を締結 商業から地域活性化を模索 大分大(中山巌学長)と大分市の百貨店トキハ(岡本邦彦社長)は10日、 流通や顧客満足などの調査研究を共同で行う包括協定を結んだ。企業と教育機 関との産学連携は各地で進んでいるが、大学などが流通業と包括協定を結ぶ例 は珍しいという。 同大は昨年8月以降、産学官の連携を継続的に進めるため、金融機関や自治 体など5団体と各専門分野での協定を結んでおり、今回は商業面からの地域活 性化を研究する狙い。トキハは価格競争や購買行動の変化が影響し、8年連続 で売り上げが減っており、顧客開拓や情報技術の活用面で期待大と判断、大学 側の締結申し出を受け入れた。いまのところ、トキハの顧客情報などのデータ ベース構築▽消費者ニーズとのかい離の検討▽物流構造の見直しの共同研究− −を考えているという。 締結後に開かれた記者会見で、田染哲司・トキハ常務は「百貨店離れが進め ば地域の空洞化につながるが、現状は厳しく特に外部の視点を求めていた。大 学の持つ調査研究のノウハウを欲張って吸収していきたい」と話した。【結城 かほる】 |