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新首都圏ネットワーク


『徳島新聞』2005年5月3日付

徳島大が業績評価制度試行 本年度、教員の1割で基準検討


 徳島大学は本年度、教員の教育、研究、社会貢献などの業績の評価制度を試
行する。前期中に各学部やセンターの約10%の教員でシミュレーションを実
施して基準の妥当性を検討。必要であれば修正を加え、早ければ十月から全教
員を対象にする。本格導入は来年度を目指している。教員の業績を明確化する
とともに、評価が良ければ賞与などで処遇し、やる気を起こさせるのが狙い。

 評価の対象になるのは専任教員。<1>教育<2>研究<3>地域活動や一
般対象の講演などの社会貢献<4>学内委員会活動などの組織運営<5>イン
ターネット環境の整備など学内に対する支援業務<6>診療−の六分野で評価
する。

 評価は自己申告に基づく。例えば教育分野では学生からの授業評価の結果や
授業時間数、論文指導の学生数など、研究分野では論文発表、学会発表の件数
や外部資金の獲得額などでポイントを加算し、分野ごとに点数化する。同じ論
文発表でもイギリスの科学誌「ネイチャー」などの国際的論文誌の掲載と、国
内誌ではポイントが異なるといった具合に、質の差も反映させる。

 評価は分野ごとに行い、六分野を総合的にみることはしない。来年度からの
本格導入後は、各分野で特に秀でた教員を賞与の上乗せや特別昇給などで処遇
し、評価が悪かった教員には指導や勧告を行う予定。

 鳴門教育大学も来年度からの導入を目指して、検討に入っている。全国では、
高知工科大学などで既に導入しているほか、法人化を機に導入を検討している
大学が多い。