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nikkeibp.jp 2005年4月26日付

経産省、大学発ベンチャー企業1099社達成


 経済産業省産業技術環境局大学連携推進課は、平成13年度(2001年度)に計
画した大学発ベンチャー企業1000社創設計画が達成され、合計 1099社が設立さ
れたと2005年4月25日に公表した。「大学発ベンチャー企業1000社」創設計画は
2001年5月に立案され、平成16年度(2004年度)末までの3年間に1000社創業を
支援する施策をとった。

 大学連携推進課は、大学発ベンチャー企業が1099社設立された経済効果の直
接効果を、雇用者数が約1.1万人、売上高が約1600億円と見積もった。間接的な
効果は、雇用者数が約2.1万人、売上高が約3000億円と見積もっている。大学発
ベンチャー企業1社当たりの売上高は研究開発段階では8700万円、事業段階では
2億100万円であり、雇用者数は研究開発段階では8.0人、事業段階では12.5人で
ある。

 大学発ベンチャー企業の属性は、大学で産まれた研究成果を基に起業された
企業数が645社と59%に当たり、そのほかは大学との共同研究成果や技術移転な
どを契機に起業した企業である。1099社の中で、2.5%に当たる28社は倒産や精
算、合併などで活動を停止している。2003年度は大学発ベンチャー企業数が
799社捕捉されていた。母体となった大学は232大学である。

 現時点では、大学発ベンチャー企業の株式公開できた企業数は12社で、平成
17年度(2005年度)に約10社がIPO(新規株公開)する予定。大学発ベンチャー
は今後、約180社がIPOを計画していると説明する。

 1099 社の分野別内訳は、バイオテクノロジーが38.1%、IT(情報技術)ハー
ドウエアが11.0%、IT(情報技術)ソフトウエアが30.0%、素材・材料が11.3
%、機械・装置が15.7%、環境が8.9%、エネルギーが3.4%、教育が3.2%、そ
の他が18.9%である。ただし、複数の分野にまたがる企業もある。
(丸山 正明=産学連携事務局編集委員)