新首都圏ネットワーク |
『長野日報』2005年4月26日付 岡谷市と山梨大学調印 連携具体化へ 岡谷市と山梨大学は二十五日、地域融合プロジェクトの具体的な進め方を盛 り込んだ覚書に調印した。大学が持つ技術や知識を、産業振興やまちづくりな ど市の事業に提供する取り組みだ。両者は今年度以降、ナノ加工、地域保健医 療、水資源の各事業を順次実施していくことを確認した。 山梨大は、工学部が岡谷市が市内工業振興のカギとしているナノ(超微細) 加工技術研究の先駆的存在で、ほかに医学部と教育人間科学部、大学院がある。 岡谷市と山梨大は昨年六月に事業提携の包括協定を締結。覚書は同協定に基 づく三つの事業を定め、当面の具体的な活動を盛り込んだ。 ナノ加工事業では、大学側が今年度から二年計画でナノ加工機を開発。機械 は市内企業へ優先的に提供し、二〇〇九年度まで従業員教育を行う。市側は開 発費の一部や教育経費などを負担する計画で、今年度分として千五百二十万円 を一般会計予算に計上している。 地域保健医療事業は市内の保健医療のあり方、水資源事業は地下水など現在 ある市内の水資源の有効活用について、それぞれ〇六、〇七年度の二年間にわ たって研究を進める。 岡谷市のテクノプラザおかやで行った調印式では、岡谷市の林新一郎市長と 山梨大の貫井英明学長が覚書に調印した。 貫井学長は「国立大の法人化後、地域貢献に力を入れているが、事業化でき たのは岡谷市が初めて。大学の持つ知識や技術を生かしたい」と期待を示した。 |