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『山形新聞』2005年4月23日付 「地域における大学の役割」テーマに討論会・山形大 村山市出身の結城章夫文部科学事務次官と斎藤弘知事を招いたパネル討論 「ユニバーシティミーティング」(山形大主催)が22日、山形市の山形大小白 川キャンパスで開かれた。「地域における大学の役割と将来像」をテーマに熱 く語り合った。 「山形東高音楽部として知事の先輩」と紹介された結城次官は、国立大法人 化を受け、海外への拠点づくりや教員の年俸制など独自の取り組みを始めた大 学の例を紹介した上で「これからは法人化によるメリット、果実を摘み取る段 階」と指摘。山形大に対し「個性や特色を出して発展していけるよう応援団に なる」とエールを送った。 青森県出張から帰ったばかりの斎藤知事は、巨額の県費を投入し産学官連携 で進められている有機エレクトロニクスバレー構想を引き合いに「青森も有機 EL(有機自発光素子)に注目しており、近くに有力なライバルがいる」と語っ た。 人文学部の金沢真理助教授は留学経験から、大学ごとの入試がなく、転校も 自由なドイツの大学事情を紹介。仙道富士郎学長は、2年間にわたった新学部開 設の経緯を踏まえて地域連携の重要性を強調し「地域に根差し世界を目指す」 というモットーを披露した。 学生から「法人化で財政が厳しいなら(企業から)資金が得られる教員だけ 研究し、ほかは教育に専念すべきでは」といった質問が出され、結城次官は 「効率一辺倒ではなく、分厚い知的基盤が国立大には求められている」と答え ていた。 140席の会場は学生、教官で満員。リモート講義システムで米沢、鶴岡キャン パスでも同時中継された。 |