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新首都圏ネットワーク


『高知新聞』2005年4月21日付

四銀と工科大が協定 共同研究や新事業促進


 高知工科大と四国銀行は20日、それぞれが持つ研究技術や情報を生かして
産学連携やベンチャー支援を図るため、協定を結んだと発表した。地方の大学
と金融機関の協定は全国的に広がっているが、同行は「四国では初めてではな
いか」としている。

 協定により、双方は関係を強化。同行は県内企業の豊富な情報を基に、同大
と企業の橋渡し役を務め、共同研究や新事業を促す。

 同大と連携する企業には早い段階から資金調達の相談態勢も確立。投資や融
資などのノウハウを生かして、同大発のベンチャーも支援する。

 また、県内企業が新たな技術で新事業を展開する場合、同行は同大に専門分
野の目利き機能を期待しており、融資の審査力を上げる。

 地域経済の活性化や社会貢献策を模索していた双方が今年に入り、関係強化
で一致。協定の締結にこぎ着けた。

 地方の大学と金融機関の協定は昨年、広島大と広島銀行、山口大と山口銀行
などが、今春は岡山大と中国銀行、新潟大と第四銀行などがそれぞれ締結して
いる。

 高知工科大の水野博之副学長は「企業ニーズを熟知する金融機関と組むこと
で、本学の産学連携が加速し大学の研究シーズ(種)が世に出るチャンスが増
える」と期待。

 四国銀行の青木章泰頭取も「大学には技術や知識の蓄積があり、その活用は
地域にとって無限の可能性がある。研究シーズが県経済の活性化につながるお
手伝いをしていきたい」と話している。