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新首都圏ネットワーク


『熊本日日新聞』2005年4月15日付

熊本大 上海に現地事務所の開設計画 10月に海外初フォーラム


 熊本大の崎元達郎学長は十五日、中国・上海市に現地事務所を、本年度中に
開設する方針を明らかにした。留学生の受け入れや研究活動のPRを活発化さ
せ、国際的な評価につなげる狙い。十月に同市で全学の研究内容を発信する
フォーラムを開催。これをきっかけに具体化させる考え。

 フォーラムの開催日は十月二十七、二十八日の二日間。「熊本大学上海フォー
ラム2005」と銘打つ。これまでは工学部単独で東京、大阪で開いてきたが、
今回は海外での初の開催となり、全学で取り組む。

 熊大の研究活動の紹介、中国側の大学教授や熊大への留学経験者による招待
講演、日中両国の学生の研究発表などを予定。中国の大学や研究機関、企業な
どと連携を図ると同時に、熊大を卒業した留学生との交流を深める。

 上海での現地事務所は工学部を主体とした「上海オフィス」とし、留学生を
活発に受け入れると同時に、熊大の研究活動を広くPRする窓口にする方針。
崎元学長は「上海フォーラムを足掛かりにして具体化していきたい」との考え
を示した。

 一方、法人化二年目を迎え、国際的な研究や調査、海外で企業内研修を受け
る国際インターンシップなど、海外での活動に積極的に取り組む学生や大学院
生に対して、一人につき二十万円を助成する「国際奨学金制度」を本年度から
創設する。

 同制度の年間助成枠は七十五人。学生らから企画を募集、教授会などで対象
者を選考する。崎元学長は「熊大の存在が高まるような取り組みをしていきた
い」と話している。(文化生活部・吉田紳一)