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新首都圏ネットワーク


共同通信配信記事 2005年4月14日付

論文だけで博士、駄目 大学院重視で一致、中教審部会


 中央教育審議会の大学院部会は14日までに、企業や公的な研究所で業績を
挙げた社会人が、論文などの審査を基に博士の学位を得る「論文博士」制度を
廃止し、大学院のカリキュラム修了者を対象に与える「課程博士」制度に一本
化する方向で一致した。

 論文博士については「学位のため研究を狭い分野に限定してしまう恐れがあ
る」「日本独自の制度で国際的な通用性に欠ける」などの批判があった。

 文部科学省は論文博士を認めている省令を改正、博士号取得を目指す社会人
に対しては大学院に短期間在学する「博士課程短期在学コース」の創設なども
検討している。

 文科省によると、論文博士は、2001年度の調査で博士号の授与数のうち
36%を占めており、大学院を辞めた人が社会人になってから博士の学位を取
る手段になっていた。

 しかし、同部会は、大学院改革の一環として、学位の国際的信頼性を確保し
高めるため、制度見直しを検討。