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共同通信配信記事 2005年4月14日付 最先端講義開設し基金整備急ぐ 東京大新総長が会見 1日付で就任した東京大の小宮山宏新総長が14日に大学本部で初の記者会 見に臨み、大学の財務基盤を支える基金の整備を急ぎ、世界的な大学間競争に 勝ち抜きたい、との考えを示した。 佐々木毅前総長からバトンを受けた小宮山総長は、世界一の総合大学をめざ すとの立場から「自律分散協調系」と呼ぶ集中と分権、柔軟な大学組織づくり を進める方針を明らかにした。 学問の領域が細分化された状況を打破するために、教養学部に今秋から「学 術俯瞰(ふかん)講義」を開設する構想を示した。小柴昌俊名誉教授など世界 のトップ水準の研究者が、先端学問の現在の姿を学生に伝える。講義は学内に 中継するほか、ネット上に公開し、知の世界を学内外で共有する。 大学法人化に伴い、強化が求められる財務については、米国のハーバード大 が2兆円を超す基金で国が東京大に交付する運営費の倍以上の運用益を出して いることを紹介し、「せめて全米で50位、100位クラスの基金は持ちたい」 と話した。 京都大が2007年度から後期日程を廃止するなど入試改革に関しては「入 試は影響が大きく、今は前期日程1本化も視野に検討している段階」と述べる にとどめた。 |