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新首都圏ネットワーク


『北海道新聞』2005年4月5日付

地元企業と縁結びを 室工大に産学官連携支援室


 室蘭テクノセンターの職員が室蘭工大に常駐して地元企業との共同研究を支
援する「産学官連携支援室」が四日、同大地域共同研究開発(CRD)センター
に開設された。室蘭工大は二○○四年度の共同研究が百件を突破した実績もあ
り、地元企業との連携による研究費の増加に期待を寄せている。

 「産学官連携支援室」は、室蘭テクノセンターから派遣される「産学官連携
支援コーディネーター」が交代で地元企業との共同研究の支援などを行う。

 四日は職員三人がCRDセンター二階にあるオフィスで業務をはじめた。

 四月に新設された航空宇宙機システム研究センターへの支援や、環境科学・
防災研究センターと共同で進める登別市のハザードマップ作成など課題は多い。

 室蘭テクノセンターは「地元企業と大学の橋渡しに努めながら、大学の外部
資金獲得にも役立てれば」としている。

 一方、室蘭工大地域連携推進課によると、○四年度の共同研究の件数と総額
はそれぞれ百一件、八千百十四万三千円で、過去最高だった○三年度の九十三
件、七千百二十二万千円をいずれも上回った。共同研究による研究費の確保に
各教員が積極的になったためで、国立大学法人の一年目としては順調だった。

 木村政和課長は「どの大学でも外部資金の獲得は課題となっている。産学官
連携支援室の設置で、地元企業との連携などで大学にもメリットが出てくると
期待している」と話している。(大能伸悟)