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『東京新聞』群馬版 2005年4月1日付 金融機関と産学連携 地元企業の新技術 融資の『目利き役』に 群馬大学(鈴木守学長)は三十一日、県内の五金融機関などと、産学連携を 推進するための協定書を締結した。大学の持つ研究成果やノウハウと、金融機 関の持つ取引先の県内中小企業の情報・技術力などをマッチングさせ、新たな 製品開発や資金融資につなげる試み。 締結したのは、群大のメーンバンクの東和銀行のほか、群馬銀行、三井住友 銀行と同行系のコンサルタント会社、中小企業金融公庫。東和銀は、産学連携 だけでなく、学生向けの学費融資などを視野に「包括協定」を結び、他の金融 機関は産学連携に特化した協定を締結した。 協定は、大学側にとって、研究成果を世の中に還元して地域貢献度を高める 狙いがある。金融機関側には、取引先の県内中小企業と大学との橋渡しをする ことで、新製品開発の資金需要を掘り起こす狙いがある。 具体的には、金融機関では評価が難しい企業の新技術などについて、大学の 専門家が“目利き役”として、その技術が融資に値するか判断することなどを 想定している。 同様の試みは昨年四月に国立大学が独立行政法人化されたことを受け、全国 で行われている。 鈴木学長は「提携で、大学が地域発展の役割を果たし、地域への貢献がはっ きりと理解されるようにしたい」と話している。 |