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『朝日新聞』2005年3月29日付 愛媛大、大学憲章を制定 人材育成・地域貢献掲げ 愛媛大学は大学の理念や目標を掲げた「大学憲章」を制定、小松正幸学長 らが28日、発表した。研究偏重と批判もあった大学のあり方を見直し、研 究活動に加え、人材育成と地域貢献を目標に掲げたのが特徴。小松学長は 「理想論ではなく、現実に追い求め、実現していきたい」と話している。 愛媛大学は昨年4月、国立大学法人に移管。文部科学省の機関から、自主的 な大学運営ができる独立法人として出発した。その機に、大学の目標や理念を 明確にしようと学内で議論を重ね、9日の教育研究評議会で正式決定したとい う。 憲章は前文と11の基本目標から構成。前文では「人材を社会に輩出するこ とを最大の使命とする」と教育中心の大学運営を宣言。育てるべき学生像を 「自ら学び、考え、実践する能力と次代を担う誇りをもつ人間性豊かな人材」 とし、「地域に役立つ人材、地域の発展を牽引(けんいん)する人材の養成が これからの主要な責務」と掲げた。 基本目標は、教育・研究・社会貢献・大学運営の四つに分けて計11項目を 挙げた。教育では「自立した個人として生きていくのに必要な知の運用能力、 国際的コミュニケーション能力、論理的判断能力を高める教育を実践する」 「地域・環境・生命に関連する教育に力を注ぎ、地域の現場から課題を発見し 解決策を見いだす能力を育成する」など4項目を指針とした。 |