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『毎日新聞』2005年3月29日付 官学連携:山梨大を県が包括的連携協定 人材や施設の有効活用を /山梨 ◇共同実験や教員派遣など 山梨大(貫井英明学長)と県は28日、互いの人材や施設を有効活用するた めの包括的連携協定を結んだ。地域に根ざした研究成果をアピールしたい同大 側と、同大が集積した知識を使い地域活性化を図りたい県側の思惑が一致した。 新年度以降、別々に行われてきた実験や研究の共同実施、大学の学習指導専門 教員を小中学校に派遣などの事業を進める。 協定書に▽自然・環境▽健康・福祉▽教育・文化▽産業・科学技術−−の分 野での連携を盛り込んだ。同大と県はこれまで「連携推進協議会」を設置して 共同事業の実施を協議してきたが、より幅広く、長期間連携するために協定調 印が必要と判断した。 具体的事業として、洪水の発生メカニズムについての同大での研究成果を県 の治水対策に生かしたり、介護予防に向け、大学が実施した健康寿命調査を県 の福祉行政に役立てる連携も計画。このほか、県工業技術センターと大学の研 究室が高価な研究装置や育成に時間の掛かる機械オペレーターを共有し、効率 的な研究を行うことも考えるという。 同大は昨年6月以降、半導体製造装置メーカー「東京エレクトロン」(東京 都港区)や製造業が集積する長野県岡谷市とも連携協定を結んだが、今後は甲 府市や同大医学部のある玉穂町など県内の自治体との協定締結も検討するとい う。【藤沢宏幸】 |