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『四国新聞』2005年3月26日付

就職に強い大学へ−香川大が改革構想


 香川大(木村好次学長)は二十五日、「個性と競争力の発揮」を掲げる改革
構想を発表。国立大法人化や十八歳人口の減少で大学間競争が激化する中、特
色として就職に強い大学を目指す方針を打ち出した。大学の理念にふさわしい
学生を確保するため、入試方法の改革や高校生へのPR活動に専従する「アド
ミッションセンター」を〇五年度から設置する。木村学長は「研究や教育の充
実で学習意欲の高い学生を育て、社会の要請にこたえる優れた人材を輩出した
い」としている。

 改革構想の柱は、▽教育の質の保証▽研究の高度化▽地域との連携、地域へ
の貢献―など。

 特に力を入れる教育では、「出口(進路)」を重視。幅広い専門職業人の養
成を掲げ、確かな基礎学力と高度な専門知識を備えた学生を社会に送り出す。
現在は教員が個々の研究に根ざした授業を行うのが主流だが、カリキュラムの
あり方を全面的に見直し、社会ニーズに合わせて体系化を図る。就職活動のサ
ポートでは、キャリア支援室を整備。幅広い希望に合わせた情報収集、進路指
導体制を強化する。

 このほか、学部の枠を超えて授業を受けられる学際的なコースや、資格取得
を前提にカリキュラムを組むコースなどの導入を盛り込んだ。

 アドミッションセンターは教育担当理事を長とし、教員二人を専任で配置。
うち一人は学外から起用する。将来の入試改革へ向け、人気を集めそうな選抜
方法の研究開発に取り組む。また、中四国や関西で高校生を対象に説明会を開
催、高校訪問で受験生のニーズを把握するなど、戦略的な広報活動を展開する。