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新首都圏ネットワーク


『信濃毎日新聞』2005年3月23日朝刊

信大ベルギー人教師
雇用継続求め仮処分申請へ
大学側「正当な決定」

 信大(本部・松本市)でフランス語やドイツ語を教えているベルギー人男性教員
(47)が、今月限りで雇用を打ち切る決定をしたのは解雇権の乱用として大学側を相
手取り、雇用継続の仮処分を24日、地裁松本支部に申請する。信大で12年以上働いて
おり「長年更新されていた契約を理由なく打ち切られた」としている。
 男性教員は1992年から、一般教員と別の「外国人教師」として同市の旭キャンパス
に勤務している。大学側は、昨年4月の独立行政法人化により、1年ごとに契約を更新
する外国人教師の制度を本年限りで廃止すると決定。昨年7月、該当する7人に伝え
た。
 その上で信大は、公募の「外国語・外国事情担当教員」を新設した。80人以上の応
募があったといい、6人が合格(うち1人はその後辞退)。信大の外国人教師は4人が
合格した。この男性教員は応募したが選ばれなかった。
 男性教員は「毎年、形式的な手続きで更新されており、実体は期限の定めのない雇
用だった」と主張。信大の渡辺裕理事は「経営上の合理性も考えてした決定で、解雇
権の乱用には当たらない。新制度での選考は公平にした」と話している。