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『朝日新聞』佐賀版 2005年3月8日付 佐大に「技術移転機関」設置へ 佐賀大学(長谷川照学長)は、大学の研究成果と民間企業を「仲介」し、産 学連携を促進する組織「技術移転機関(TLO)」を設置する方向で最終調整 している。4月にも発足させ、国立大としては全国初の学内での組織化を目指 す。 県内の中小企業を主な対象とし、TLOが企業のニーズと大学の研究成果と を結びつける。企業は、同大が持つ約400件の特許や技術、ノウハウの使用 を契約し、その技術などを生かして新たな事業を起こす。利益の一部は同大に 研究費として還元され、新たな技術開発などに役立てられる。 例えば、県を映像制作の一大拠点にしようと取り組む「アジアのハリウッド 構想」や、有明海に関する事業などについて、同大の情報技術や有明海の低平 地研究の成果などが生かせると想定している。 03年度の県内アンケートでは、大学教官の約7割、民間企業の約8割がT LOの設置に関心を持っており、同大が検討をしていた。 文科省と経産省が承認するTLOは全国で39あり、うち国立大が関係する ものは32。両省によると、04年4月の法人化までは、国立大が直接、営利 目的の活動にかかわることができず、株式会社などをつくって学外にTLOを 設置していた。法人化後はこのような制約がなくなったため、佐賀大が学内に 設置すれば全国初のケースという。 |