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『毎日新聞』高知版 2005年2月25日付 高知工科大:理事長の橋本知事「学長に米沢氏を希望」 /高知 高知工科大理事長の橋本大二郎知事は24日、緊急記者会見し、3月末で任 期満了の岡村甫学長(66)が退き、28日の学長選では、自ら推薦した米沢 富美子・慶応大名誉教授が選出されることを希望する考えを表明した。 高知工科大によると、学長は理事長が候補者を選考し、理事会にはかって決 定する。一方、大学の内規では、学内選出の委員4人や理事長が指名する理事 や評議員5人の計9人で構成する「学長候補者選考委員会」が適任者を理事長 に報告する仕組みになっている。 選考委員会は1月、学内から推薦のあった岡村学長と米沢名誉教授の2人に ついて投票し、岡村学長が過半数を獲得。しかし、今月11日に開かれた臨時 理事会で橋本知事は、岡村学長と米沢名誉教授を候補者として提示したため、 議論は紛糾した。 橋本知事は会見で、大学の収支見通しの悪化や学生数減少などの問題点を指 摘し、「教員の努力を否定するわけではないが、公設民営の本来の趣旨から大 きくずれてきている」と説明。理事や評議委員の一部が「経営に対する危機感 がなく、私自身も含め、一度白紙に戻して考えるべきだ」と人身刷新を求めた。 一方、岡村学長は「開学以来8年間、設立の理念を実現すべく努力してきた。 理念に沿って順調に成長し、一定の成果が出ていると信じている。私が選出さ れれば、理事長に早急にお会いして話をしたいと思っている」とのコメントを 発表した。【小川信】 |