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新首都圏ネットワーク


『中国新聞』2005年2月21日付

成績優秀者の授業料免除 山口大が特待生制度導入へ


 山口大(加藤紘学長)は、成績優秀者に限って授業料を免除する制度を、新
年度から導入する方針を固めた。同大によると、国立大法人大学では前例のな
い特待生制度で、在学生の成績アップや優秀な学生が大学を選ぶ際の動機付け
につなげる狙い。三月末の役員会で正式決定する。

 制度案によると、経済、教育、工学など七学部すべての学生が対象。前、後
期ごとに各学年から二人の成績上位者を選び、それぞれ次期の授業料二十六万
七千九百円を免除する。前、後期の試験結果で決め、免除回数に制限は設けな
い。

 医学部、農学部獣医学科の五、六年生を含めて半期ごとに六十四人が対象と
なる免除分は、大学の運営費から支出する。

 同大は、国の運営交付金減額に伴い、新年度以降の年間授業料を現行の五十
二万八百円から一万五千円引き上げる。経済的理由に基づく免除制度は既にあ
るが、条件を成績に特化するのは初めてで、大学は「負担を求めるだけでなく、
学生にとって魅力ある手法を考えていきたい」としている。

 制度案は、学内の教育研究評議会で承認済み。三月二十三日に開く経営協議
会、役員会での正式決定を予定している。