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『読売新聞』中部版 2005年2月12日付

学生らが決める予算枠 名大が来年度新設 授業料1%分福利厚生費に


 名古屋大(平野眞一学長)は、キャンパスライフなどを充実させるため、使
い道を教職員や学生の代表らで話し合って決める予算の特別枠を、来年度から
新設することを決めた。授業料収入の1%に当たる約1億円を充てることにし
ているが、国立大学法人がこのような予算枠を持つのは、全国でも初めてとい
う。

 同大によると、1億円の配分は教職員や学生らの代表者による「全学学生生
活委員会」で要望を取りまとめ、大学当局で決定するが、クラブなどの課外活
動施設の充実や、対外試合に出場する際の支援、学生食堂整備など、幅広く活
用したいという。

 これまで国立大の予算は、配分が文部科学省に管理されていて、教育研究費
が中心だったため、講義室や研究施設の整備充実が優先され、私学に比べて、
学食など学生の福利厚生面については、余り配慮されていないのが実情だった。

 平野学長は「学生のために何かできないかと、特別枠を決めた。教育研究だ
けでなく、学生同士の交流を活発にして、人間形成の場である課外活動の充実
を図りたい」と話している。