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新首都圏ネットワーク


『毎日新聞』福岡都市圏版 2005年2月9日付

県立3大学:地方独立行政法人に−−九州歯科大・福岡女子大・県立大 /福岡


 ◇来年4月めど

 県は8日、九州歯科大、福岡女子大、福岡県立大の県立3大学を06年4月
をめどに、地方独立行政法人に移行すると発表した。少子化で学生数確保の競
争にさらされる大学を、県の行政組織から切り離し、機動的・戦略的な運営を
可能にするのが目的。九州・山口地区では今年4月に、長崎県が2県立大の同
法人化を予定しているほか、北九州市立大も同法人化する。

 県立大学は県の行政組織の一部で、教員の身分が地方公務員になることなど
から、組織運営や人事・給与、予算面で制約が多く、柔軟な運営を妨げる要因
になっている。

 法人化に伴い、大学運営の重要事項に関する意思決定機関として理事会を設
置。理事長には学長が就任、学外の経営に関する専門家を副理事長にし、効率
的な予算配分や人事配置などを進める。学内外の意見を広く聴くため、経営協
議会と教育研究協議会も設ける。教授会の負担は軽減され、教育・研究に専念
できる環境も整うという。

 人材育成や教育環境の改善、業務運営の効率化などについて、知事が6年間
の中期目標を設定。それに基づき、大学が中期計画を定める。大学の活動は県
の機関である評価委員会が評価し、運営の改善に反映させる。【鬼木浩文】