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『大分合同新聞』2005年2月8日付

県立看護科学大学と県立芸術文化短期大学 06年度法人化


 広瀬知事は七日の定例会見で、県立看護科学大学と県立芸術文化短期大学の
法人化について「それぞれ二〇〇六年四月一日をめどに準備を進める」との考
えを明らかにした。法人化の是非や課題などを検討してきた県立大学等公立大
学法人化検討委員会(委員長・嘉目克彦大分大学副学長)は一月下旬に「でき
るだけ早い時期に法人化すべき」との意見をまとめ、知事に提出している。

 県の構想では、法人化後、それぞれ経営の中期計画を策定。知事、県議会の
承認を受けた上で、計画に基づいて運営する。

 現在、運営費のうち不足分は県の一般財源から支出しているが、法人化後は
使途の制限を受けない交付金に切り替わる。交付金額は〇五年度の支出額を基
準に算定する方針。

 県によると、法人化によって運営の在り方は大きく変わる。

 県立大学は、県の一機関として位置付けられ、組織や人事、予算執行の決定
権は県にある。

 法人になれば、大学の創意工夫で主体的に運営することが可能になる。職員
の採用や勤務形態などは大学側の裁量にゆだねられ、外部から優秀な人材を登
用することも可能になるという。

 一方、法人化のデメリットとして「効率化を追求するあまり、地方の大学ら
しい教育ができなくなるのでは」「教員が他の大学などに流出するのでは」と
の指摘もある。

 これに対して県は「大学がより魅力的な教育環境づくりに取り組むことで、
そうした問題は解決できる」と話している。