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新首都圏ネットワーク

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『予算・授業料情報』No.21

東大地震研究所、院生の3/4が授業値上げ反対

2005年2月1日 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局


東京大学地震研究所学生会から以下のような情報が寄せられましたのでご紹介します。


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東京大学地震研究所学生会では、授業料値上げの問題に対して,所内の院生からアンケートを実施しました。これらの声を下に、東大総長、地震研究所所長や、文部科学・財務省、各政党、マスコミなど学内外に対して、授業料値上げの再考を求める意見書が近日中に提出される予定です。

研究に励む院生の授業料に対する真摯な意見を、ぜひご一読ください.



授業料値上げに関するアンケート調査結果               05/01/28
              実施:1月26日から28日 回答数16


1.授業料値上げに関して、どう思うか。

*反対 12

・経済的負担が大きくなることによって研究に専念することができなくなる可能性があるため.
・経済的に豊かでない人が高過ぎる学費のために高等教育を受けられないというようなことはあってはならないと思う.
・現時点でも支出に対する授業料の割合は1/4程度でとても重く,今回の値上げはその後のなし崩し的な値上げにつながると思うので.
・今でも授業料は十分高いか,それなりのレベルに達している.昔から,私大との格差が理由にされてきたが,
国立大は私大と多少の学費の格差があって当然だし,それが教育の機会均等のためには必要なことだと思う.
・平均年収は頭打ちなのに、なぜまだ値上げ続けるのか、理解に苦しむ
・額や値上げ額の問題ではなく,法人化初回の値上げとして反対したほうがいいと思う.

・授業料の値上げ額を上げた結果,国立大学に配分される交付金が減額されるので,授業料を上げて,交付金を減らすのではなく,国の予算は教育等には今まで通り当ててもらって,違うところで切り詰めて欲しいと思うから.   
・今回の値上げについては意義が感じられない。正当な使い道があるのなら納得する。

・大学教育は社会の発展に大きく貢献するはずのものであり、これに充てる予算の削減は将来的に考えて社会発展の妨げになるのではないかと感じたため。
・政府の方針である標準額の値上げは、貧しくても学ぶ意思があれば学べるはずの「国立」大学であることの意義から考えて反対である。
・長期的にどんなメリットやデメリットを想定しているのかわからないので正面から反対とはいえない。
・大学の考えの博士課程のみ授業料を据え置くことには強く反対する。独立行政法人化したのに、政府の考えで左右されていてはまったく法人化した意味がない。また外国人が多いことで修士と博士を差別化するのも不平等である。       

*仕方ない 3

・おそらく急に国からの援助金が少なくなると言うことだと思うので、とりあえず大学がそれをうけて値上げするのはしょうがない。
・東大のウェブサイト中の、総長・経済学研究科長からの学生・教職員へのメッセージを一読した限りでは、
確かに授業料を値上げしないと厳しいかもしれない。
・大学にお金を払って勉強させてもらっているという考えだから、予算を削られてしまうのであれば已むを得ないと思う。


*賛成 0

*反対だけど仕方ない(中間くらい)1


2. 抗議するべきかどうか

*抗議するべき 14
・値上げを決定するに際して,院生の生活実態の深刻さが踏まえられているように思えないので,教官が言うだけでなく院生の立場からも言うべきだと思う.

*様子を見たほうがよい 1
・総長や理学系研究科長の抗議声明については十分に理解し得る主旨である。


3. どこに抗議するべきか
 
*国に対して 13

・すでに抗議文を提出した総長に対しては応援の意味で,国に対しては率直な学生の見解を,伝えるといいと思う.

*東大に対して 4
*その他 1

4. その他思ったこと

・大学当局は標準額の値上げに反対していること,既に国会で予算審議が始まっていることを考えると,政府や政党,議員に要請書を送るのが良いと思う.総長経由では遅過ぎると思う.
・お国の方は、予告してからもう暫く準備期間を置いたほうがいいと思う。
・大学の方は、「東大の方向性」のところに色々書いてあるが、大学として事務手続きの効率化とか経費の削減とかそういうのを、やろうという意志があるのか?
・最も抗議されるべきは、まず、年末になって突然、授業料値上げ計画を出してきた国(政府)に対して、ということになると思う。
・東大が、国会での審議も始まっていないうちから早々と値上げを決めたのも性急すぎた。大学の意志としてあっさり授業料値上げを決めてしまった東大当局の姿勢は、抗議されるべき。
・東大としての方針が変わらなくても国に対して値上げ再考を求める大学の立場は依然として堅持はされているので、この立場を学生・院生として応援できたらいいと思う。
・学生・院生の授業料に対する思いが、地震研究所教授会を通じて大学側に伝われば、改めて、大学当局が国や国会に対して、予算案を組み替える事による値上げ再考、大学予算の増額を求めるきっかけになるかも。
・今年はダメでも来年以降の値上げ中止、将来的な値下げにつなげることができるかもしれない。
・ニュースを見て困ったことになったと思っていたので(自分に今は関係なくても将来的に見て),学生会として動いてくれるなら心強い.
・財源を減らされてしまった為に止むを得ず授業料値上げに踏み切った総長については、責任は重くないと思われる。
・今の時代でも,多少でも授業料が上がることで,進学を躊躇する人はいる.そういった人のためにも,授業料を不必要に高くすることはないと思う.
・値上げの仕方の目標,根拠がよくわからない.文科省のお役人が何となく,前からそうなっているから,
という理由で上げているだけのような気がする.
・国は,真面目な教育活動に対して,経費の支出を惜しむべきではないと思う.学生は,税金が投入されていることを自覚して,有意義な学生生活を送るように心がけるべき。
・大学側や,教職員が抗議しているのだから,学生としても連帯して抗議すべき
・お金という価値基準によって、高等教育を受けられるか否かが決まるのは、おかしいと思う
・小泉首相は高等教育だけではなく,保育機関から大学院にいたるまで,すべての教育に関して軽視しすぎていると思う.(発足当時から)