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時事通信配信記事 2005年1月31日付 卒業時の「出口管理」を=「大学全入時代」の将来像−中教審答申 2020年ごろまでを見渡した高等教育の将来像について議論してきた中央 教育審議会は28日、卒業時の「出口管理」の強化など重点12施策の提言を 盛り込んだ答申を中山成彬文部科学相に提出した。「大学全入時代」を2年後 に控え、経営が悪化した大学などへの対応策を充実する必要性も盛り込まれた。 答申は、日本の高等教育は既に高校卒業者らの過半数が進学する「ユニバー サル(一般的)段階」に突入したと分析。若年層に限らず、「誰もがいつでも 学ぶことのできる高等教育」の整備が今後の課題とした。 各大学は自らの選択で「世界的研究・教育拠点」「総合的教養教育」「幅広 い職業人養成」などの機能別に緩やかに分化し、それぞれの個性・特色を発揮 していくことが必要と指摘。併せて、高等教育機関としての「質の保証」が重 要だとした。 さらに、教育充実のため、学部・学科といった従来の組織中心の運営から学 位を授与するための「課程」中心の考え方への転換や、若手研究者が活躍でき るような教員組織の改革を求めた。 早急に取り組むべき重点施策としては、入試などによる「入り口管理」だけ でなく、教育課程の改善や、学生を卒業させる際の方針の明確化など「出口管 理」を強化する必要性を指摘。設置認可時の「事前」審査を緩和して開設後の 「事後」評価を強化するという近年の流れに対し、「事前・事後の評価の適切 な役割分担」が必要とした。 経営危機に対処するための方策も求め、地域の他大学や自治体などとの協力 体制をつくる必要性などを盛り込んだ。(了) |