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『福島民報』2005年1月22日付 地域貢献チェック/県が評価委設置へ研究、経営面も/法人化後の福医大と会津大 県は4月にも公立大学法人評価委員会を設置し、来年4月に独立行政法人と なる県立福島医大と会津大の地域貢献の在り方などについて第三者的立場から チェックする体制を整える。21日に県庁で開いた県立大学法人化推進本部会 議で明らかになった。独立行政法人に移行後も地域貢献を重視し、教育や研究、 経営面でも適正な運営を促すのが狙い。福島医大と会津大もそれぞれの中期目 標・中期計画で地域に根差した運営を打ち出し、他の大学との差別化を図る。 公立大学法人評価委員会は、大学の教育研究や法人の経営、財務などに幅広 い知識や経験を持つ6人程度で構成する。県は県や大学関係者を除いた学識経 験者、民間の企業経営者らを念頭に選任を進めている。特定の専門分野を調査、 分析する場合には専門調査員も委員のほかに置く。評価委員会を設置する背景 には、独立行政法人になると従来より県の直接的な関与は小さくなるため、県 民の大学としての性格を保持し、これまで以上に地域貢献を重視してもらう狙 いがある。 評価で最も重視する視点の一つには地域貢献度を掲げた。例えば大学が教員 などの人材や教育施設を地域の学校などに十分に開放しているかや、地域の企 業などと共同研究や共同事業を進めているかなどが評価のポイントになるとみ られる。 また、教育や研究の成果も客観的に評価する。福島医大では医師国家試験の 合格率、会津大では特許取得件数などのほか、学術論文の学会での採択数など が評価対象となるとみられるが、具体的な数字に表れない成果をどう評価する かが課題になる。 経営面では、独立行政法人化後も両大学に県から運営費交付金が交付される ため、交付金が適正に使用されているかどうかや法人の経営状況が健全かどう かなどについても、評価委員会が第三者的立場でチェックする。 評価の結果は知事や県議会に報告する。評価に加え、知事が中期目標を策定 する際に意見したり、法人の中期計画などを県が認可する際に意見もする。県 は評価委員会の評価結果によって法人に勧告したり、県から法人に交付される 運営費交付金の増減を決める材料とする。 |