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新首都圏ネットワーク


『徳島新聞』2005年1月13日付

鳴教大、授業料値上げ 新年度から交付金削減などに対応


 鳴門教育大学は、来年度から年間授業料を現行の五十二万八百円から一万五
千円引き上げ、五十三万五千八百円とすることを決めた。文部科学省と財務省
が決める国立大の年間授業料の目安である「標準額」が一万五千円値上げされ
たことと、文科省からの運営費交付金が削減されたことへの対応。新しい授業
料が適用されるのは学部、大学院のすべての在学生と来年度の新入生。

 文科省は、標準額を引き上げる一方、各大学への運営費交付金を削減。同大
では、来年度の運営費交付金が約三十八億九千万円となり、本年度の約三十九
億四千四百万円から約五千四百万円の減額となっている。

 授業料値上げは、十一日に開かれた同大理事や学外有識者らによる同大経営
協議会で決定。十二日に学生用のホームページ上で通知した。

 高橋啓学長は、授業料値上げについて「規模の小さな単科大学では運営費交
付金の削減は大きな打撃。充実した教育・研究活動をするためには値上げせざ
るを得なかった」と説明している。

 現在、徳島大学でも標準額に合わせ、一万五千円の授業料の値上げを検討し
ている。

 昨年度まで国立大の授業料は全国一律だったが、法人化に伴い各大学で独自
に設定できるようになった。標準額の10%まで値上げが可能になったほか、
引き下げもでき、授業料に格差が出てくる可能性がある。