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新首都圏ネットワーク


『朝日新聞』秋田版 2004年12月21日付

授業料値上げ「再考を」秋田大学長が会見
 「標準額」巡り秋大学長


 国立大学の授業料の目安となる「標準額」が来春から1万5千円引き上げら
れる方向で調整されているのを受け、秋田大学の三浦亮学長は20日、県庁で
記者会見し、値上げの再考を訴えた。

 現行の標準額は52万800円。文科省と財務省はこれを53万5800円
とする方向で調整に入った。国立大は今年4月の法人化で、大学ごとに自由に
授業料を設定できるようになった。だが、標準額の引き上げに伴い、大学に配
分される「運営費交付金」は減る仕組みになっている。同大が来春も授業料を
据え置いた場合、前年度比で約6700万円の運営費交付金が減る見通し。

 三浦学長は弘前大、岩手大の学長と連名で18日、「授業料の値上げについ
て再考を」と題した声明文を関係各省庁に提出。会見でも「標準額の引き上げ
は全く予測していなかった。いかなる場合でも、教育・研究の質は落としたく
ない」と強く訴えた。今後、国の来年度予算編成で、標準額の引き上げが確実
になった場合、1月中に学内の機関で、授業料への反映をどうするか協議する
という。