新首都圏ネットワーク

よみうり教育メール 2004年12月21日付 北東北３大学が授業料値上げ反対提出（青森） 　弘前大学（遠藤正彦学長）は２０日、文部科学省と財務省が国立大学の年間 授業料の目安となる「標準額」の値上げを検討していることを受け、秋田、岩 手両大学を含めた北東北３大学の連名で、授業料値上げに反対するとする声明 文を中山文科相に提出したことを明らかにした。 　標準額は、法人化した国立大が授業料を定める際の目安で、現行は５２万８ ００円。大学は、値上げ（標準額の１０％まで）や据え置き、引き下げもでき る。しかし、文科、財務両省は標準額を現行から１万５０００円引き上げ、５ ３万５８００円とする方向で最終調整。声明文では「標準額の引き上げが実行 された場合、学生やその保護者に多大な負担を強いることになる」と値上げ案 を批判している。 　また、値上げに反対する別の理由として弘前大は、大学間格差の拡大を指摘。 この日会見した遠藤学長は「標準額の引き上げにより、大学の財政状況により、 授業料を引き上げる大学と据え置く大学に分かれる。財政的に不利な地方大学 にとって、入学希望者数の減少などにより、貴重な自己収入が減る可能性があ る」と説明。こうした背景から、＜１＞国からの大学運営交付金の確保・充実 ＜２＞進学の機会を経済状況に左右されないよう標準額を据え置く＜３＞施設 整備費などの補助金の大幅増額――を来年度予算に反映させるよう文科相に要 請した。