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新首都圏ネットワーク


『信濃毎日新聞』2004年12月17日付

県内で弁護士開業なら低利に 2行が学生専用ローン 


 信大が来春開設する信大法科大学院(松本市)の学生向けに、八十二銀行
(長野市)と長野銀行(松本市)は十六日までに専用ローンを新設した。司法
試験合格後、県内で弁護士として働く場合は、県外に出て活動するより低利で
返済ができる。信大側が、地元に根付く法律家育成のため両行に呼びかけ、両
行とも応じた。

 両行のローンとも、保証人が不要で無担保。八十二銀の場合、保証料込みの
変動金利年4・175%が、県内で弁護士になると年2・875%に、長野銀
は同じく当初の年4・15%が年3・0%になる。連帯保証人がいれば、長野
銀はさらに金利を下げる。

 融資額はともに最大五百万円。入学金や授業料などに利用できる。不合格や
退学の場合、金利優遇がなくなったり、一括返済になる。両行の従来の教育ロー
ンは「安定して継続した収入がある」などの条件で保護者に貸し出していたが、
今回のローンは学生自身が借りられる。

 信大法科大学院の入学料は約二十八万円、授業料は年約八十万円。大学院の
母体となる経済学部の米田保晴教授は「地域の協力に大変感謝している。期待
に応えられるよう、しっかりとした教育に努めたい」と話した。