トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク


『毎日新聞』2004年12月15日付

国立大授業料:1万5000円値上げへ 05年度


 文部科学省と財務省は15日、05年度の国立大学の授業料の目安となる
「標準額」を1万5000円値上げし、53万5800円とする方向で最終調
整に入った。両省は年末の予算編成に合わせ、2年ごとに国立大の授業料を見
直している。国立大は04年4月の独立行政法人化で、各大学が標準額を目安
に授業料を定めることになっており、国立大の授業料は03年度以来、2年ぶ
りに値上げされる見通しとなった。

 現行の国立大の授業料は52万800円で、前回03年度の改定で2万40
00円値上げされた。国立大の授業料は私立大(平均80万7413円)と比
べ、30万円近い格差がある。政府は「国立大生の自己負担を高めなければ納
税者の理解を得られない」として、隔年で授業料と入学料を値上げしている。

 今回の見直しでは、財務省が前回並みの引き上げを求めたのに対して、文部
科学省は物価上昇などを考慮して1万2000円程度の引き上げにとどめるよ
う主張し、1万5000円で決着の見通しとなった。【川口雅浩】