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『信濃毎日新聞』2004年12月2日付 長野市に「ネット大学院」 特区認定 06年開校準備 政府は一日、地域限定で規制を緩和する「構造改革特区」について、長野市 が申請していた「インターネットアカデミック特区」などを認定したと、発表 した。同特区は入試や入学の手続きから授業まで、インターネットを通じて各 自のパソコンでやりとりし、校舎を持たなくても開校できるインターネット大 学院の設置が可能になる。 この特区は、高度技術を学ぶ拠点を、地域の産業振興に結びつけようと、信 大工学部(長野市)の中村八束教授が提案。現在、市内の一団体が、二〇〇六 年四月の開校を目指して準備を進めている。 文科省の大学設置基準は、大学院について、校地や校舎を自己所有し、原則 として研究室や教室などを備えることと規定している。同市は、これを緩和し、 学長室や事務室など必要最小限の設備を持つだけで、大学院を設置できるよう 求めた。大学院の所在地として、中心市街地の空き店舗なども想定している。 県内ではこのほか、長野市が申請した校地校舎が自己所有でなくても小学校 を設置できる特区や、松本市が申請した小学校で英語教育を行う特区など四件 を認定。また、県と小県郡青木村が認定を受けている都市農村交流特区に「ど ぶろく特区」を追加する変更申請を認めた。 県によると、新たに認定された五件を含め、県内の特区は計三十四件となり、 全国最多だ。 全国では取り下げがあった一件を除き、自治体から申請があった新規九十件、 変更十件の計百件すべてを認定した。特区の認定は六回目だが、二度にわたっ て認定した初回を除くと、認定件数では事実上過去最多となった。分野別では、 教育関連が二十四件で最も多く、十九件の農業関連、十二件の都市農村交流関 連などが続いた。 |