トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Academia e-Network Letter No 211 (2004.11.22 Mon)
http://letter.ac-net.org/04/11/22-211.php

━┫AcNet Letter 211 目次┣━━━━━━━━━ 2004.11.22 ━━━━

【1】イラク意見広告の会:募金目標額800万円
毎日新聞12月2日朝刊に全面広告を掲載
http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=yobikake&aux=1006

 【1-1】募金者のメッセージより


【2】毎日新聞社説: 2004.11.21
サマワと日本 「緊密さの罠」に陥らない知恵を出せ

 【2-1】シバレイのblog 2004.11.21
毎日新聞 高畑論説委員を嗤う
http://reishiva.exblog.jp/1093340

 【2-2】Blog::TIAO 2004.11.21
新聞を購読するならば地方紙を 
・・・不要!政府・大本営広報に成り下がった三大新聞
http://blog.readymade.jp/tiao/archives/000954.html

【3】 AcNet RSS より 2004.11.20-11.21
http://ac-net.org/rss

━ AcNet Letter 211 【1】━━━━━━━━━━ 2004.11.22 ━━━━━━

イラク意見広告の会:毎日新聞12月2日朝刊に全面広告を掲載
http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=yobikake&aux=1006
──────────────────────────────
(転送転載歓迎)
                       2004年11月21日

イラク意見広告の呼びかけ人より

毎日新聞12月2日にイラク意見広告を掲載します。
自衛隊派遣打ち切りの世論を広げるための紙面作りに
資金協力をお願いします(募金目標額800万円)

■ 毎日新聞12月2日朝刊に意見広告を掲載することが決定しました

私たちは、さる11月15日に「イラク意見広告の会」を発足させ、
17 日に「自衛隊のイラクからの撤退とイラク復興支援策の基本に
戻っての再検討を求める意見広告」を提起しました。あわせて、
そのための募金を呼びかけました。すでに各地から募金が寄せら
れています。また、会のHP(http://www.ac-net.org/iik/)には
多くの方々から寄せられたメッセージを掲載しています。

その後、呼びかけ人(=会の世話人)は毎日新聞社と話し合いを
進め、12月2日の同紙朝刊に一ページ全面の意見広告を掲載するこ
とが決定しました。


■ 皆様から寄せられた募金を有効に使わせていただくため、創意と
説得力のある紙面作りに取り組んでいます

今回の意見広告は12月14日に期限切れとなるイラクへの自衛隊派
遣延長に「ノー」の意見を表明することが主たる目的です。しか
し、国民のなかには「人道支援のために自衛隊を派遣しているの
だから、ここで撤退するのはおかしい」と考えている方々もなお
少なくありません。そこで、今回の意見広告は、こうした方々と
の対話の扉を少しでも開けるような創意と工夫を凝らした紙面作
りをしたいと考えています。


具体的には、次のような紙面作りを準備中です。

1.今回の意見広告の主題にふさわしく、多くの国民の方々から
共感を得る力を持ち合わせた著名人のメッセージ(目下、交渉中
です。)

2.私たち会の意見・主張(簡潔・明瞭に)――暫定案――

  ・「私たちは政府が期限切れとなる自衛隊のイラク派遣を打ち
   切るよう求めます。」

  ・「自衛隊をイラクに駐留させることは自衛隊員を危険にさら
し、民間ボランティアのイラク人道支援を困難にします。」

3.自衛隊の派遣を延長しようとする政府の見解を事実で覆すよう
な「市民発の情報」

  ・これでもサマワは非戦闘地域といえるのか?

  ・自衛隊は本当にサマワ市民に歓迎されているのか?

  ・復興支援は自衛隊でないとできないのか? 内外のNGO等は
イラク復興のためにどんな支援をしてきたのか? 自衛隊
と民間ボランティアでは、どちらがより効果的な支援をし
ているのか?


■ 紙面を買い取る意見広告のためには多額の資金が必要です。募金
にぜひともご協力をお願いします

以上のように、私たちは、最近のマスコミ報道では十分伝えられ
ていないイラク情報を独自に調査し、そのなかから厳選した事実
を「市民発の情報」として意見広告に掲載することによって説得
力を持った「意見発信」をタイムリーに行いたいと連日、準備に
努めています。どうか、皆様方からのご厚志をいただきますよう、
心よりお願いいたします。

                            以上
──────────────────────────────
振込み先:

みずほ銀行 本郷支店
 口座名義 イラクイケンコウコクノカイ
 口座番号 普通2546754

郵便振替
 口座名義 イラク意見広告の会
 口座番号 00110-8-704525

──────────────────────────────
呼びかけ人

相澤 恭行   特定非営利活動法人PEACE ON 代表
市野川 容孝  東京大学大学院総合文化研究科 助教授
伊藤 和子   劣化ウラン廃絶キャンペーン 弁護士
稲垣 耕作   京都大学大学院情報学研究科 助教授
植田 健男   名古屋大学大学院教育発達科学研究科 教授 
鎌仲 ひとみ  映画監督
久保 亨    信州大学人文学部 教授
熊谷 宏    Friends_Of_Kucinich, Japan
小坂 祥司   No!!小型核兵器DUサッポロ・ポロジェクト代表 弁護士
笹井 明子   老人党リアルグル―プ「護憲+」
佐藤 博文   弁護士
佐藤 真紀   日本国際ボランティアセンター イラク事業担当
高橋 文彦   関東学院大学法学部 教授
醍醐 聰    東京大学大学院経済学研究科 教授
西村 汎子   白梅学園短期大学 名誉教授
野村 剛史   東京大学大学院総合文化研究科 教授
平尾 彩子   Dialogue 21 発行人
平田 昌司   京都大学文学研究科 教授
細井 明美   リバーベンドプロジェクト
保立 道久   東京大学史料編纂所 教授
八木 紀一郎  京都大学大学院経済学研究科 教授
山中 章    三重大学人文学部 教授
横山 伊徳   東京大学史料編纂所 教授

──────────────────────────────
【1-1】募金者のメッセージより:
──────────────────────────────
2004-11-20 00:12:59
最後のチャンス
http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=kobetsuhyouji&aux=95

今年の初めにイラク特措法なるものに基づき、自衛隊がイラクに
派遣されてから、いや、去年の3月に米英のイラク攻撃にいち早く
支持を表明してから、日本は戻ることの非常に困難な道への一歩
を踏み出したのだと思っています。今回のイラク派遣の期限切れ
というタイミングは、その誤った方向性を修正する、本当に限ら
れたチャンスだと思うのです。ひょっとしたら最後のチャンスか
もしれないと思い、祈るような思いでこの意見広告に参加させて
いただきました。

なぜ平和憲法を持つ日本が、よりによって間違った大義名分のた
めの戦争に加担しなければならないのか?日本はどこへ行こうと
しているのか?日本の自衛隊に被害が出なければいい、というだ
けの問題ではない。国際社会の一員として、また、国の根幹であ
るべき憲法に拠って、理性的な常識ある行動を取ることを、日本
政府に切に切に望みます。

──────────────────────────────
2004-11-20 16:14:30
「イラク特需」を期待しているひとへ
http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=kobetsuhyouji&aux=99

日本は朝鮮戦争特需を発条に経済復興をとげ、ベトナム戦争でも
特需が日本経済を潤したことは公然の秘密ではなかろうか。経済
の低迷が続くなかで「イラク特需」に期待する人が少くなくない
ことも公然の秘密であろう。

イラクの建物が一つ破壊されたびに、橋が破壊されるごとに、そ
こで生き埋めになる人がいようと、数千万円から数十億円の需要
が生じる、というようにイラク戦争の映像を見る人々がいる。大
半は英米の企業が受注するわけだが、1%であってもおすそわけが
欲しい企業も少くなくない、と考えるしかないほどに、財界人や
企業経営者の沈黙は顕著に見える。特需ができるだけ大きくなる
よう、復興支援が始まる前にイラクが完全に破壊されることを望
んでいるかのようにも見えるし、事実、そうなのではなかろうか。

日本経済の回復ためにイラク戦争もやむなし、自衛隊のイラク駐
留もやむなし、イラクでの無差別虐殺もやむなし、という人々、
政府、そして政府を補佐する大手メディアに問いたいのである、
野獣になり切ってまで経済を優先することは本当に賢明なことな
のだろうか、と。

──────────────────────────────
2004-11-22 00:10:31
じっちゃんにかけて
http://www.ac-net.org/iik/index.php?job=kobetsuhyouji&aux=112

私の祖父はインパール作戦に参加させられ、敗退時に悲惨な死を
遂げました。戦争未亡人になった祖母は女手一つで油まみれにな
りながら、父と叔父を育て上げました。

私は祖父に誓いました。2度とこの国が戦争という物に手を赤く
染めないようにがんばろうと。しかし、現実は厳しく、ついにイ
ラク派兵という既成事実まで作ってしまいました。しかし、この
まま米国の言いなりになり続けることは日本国にも百害あって一
利無しであることは明白です。日本はますます米国のATMと化
し、借金を重ねながら米国に貢ぎ続け、その上貴重な人材まで提
供し続ける事となります。また、イスラム圏から完全に敵と見な
され、海外のみならず国内にいる者たちまでが危険にさらされよ
うとしています。憎しみは憎しみを生み、暴力は暴力で返されま
す。「テロ」は力では抑えられません。テロと戦うということは
火に油を注ぐだけで、火災をますます燃え上がらせ、最期には地
球全体を大火事にしてしまうことでしょう。「テロ」をなくすに
は、まずテロの起きる原因を知り、それを解消すべく努力するし
かないのです。

今回の派遣期限が泥沼から逃れる最期のチャンスなのです。この
機を逃すと米国との腐れ縁は暴力団のそれよりタチの悪いものに
なるでしょう。小泉純一郎という名の黄色いアンクルトムは、自
分の保身のために、我々の祖国をネオコンに格安で売ろうとして
います。この国は一総理大臣のものではありません。もちろん米
国の、あるいはネオコンのものでもありません。私達国民ひとり
ひとりのものです。取り返しのつかない事になって後悔するより
も、今こそ個々が声を上げ、この国の暴走にブレーキをかけよう
ではありませんか。これ以上イラクの人達をネオコンの生け贄に
しないためにも。


━ AcNet Letter 211 【2】━━━━━━━━━━ 2004.11.22 ━━━━━━

毎日新聞社説: 2004.11.21
サマワと日本 「緊密さの罠」に陥らない知恵を出せ
【論説委員・高畑昭男】
http://www.mainichi-msn.co.jp/column/shasetsu/news/20041121k0000m070114000c.html

──────────────────────────────

「イラク戦争に反対した国々も含めて、一刻も早く治安回復、復興、
民主化を果たすという目標では国際社会に異論はない。

その手順と筋道は、6月に国連安保理が全会一致で採択した決議
1546に示された通りだ。来年1月の移行国民議会選挙と移行
政権発足、8〜10月の新憲法採択、05年末の民主的な恒久政
権樹立をもって、国連がお墨つきを与えた多国籍軍の任務も完了
する。

国際協調を軸にイラク正常化を進める。そのために何ができるか
をめぐってどの国も悩んできた。海外での武力行使を禁じられた
日本にとってぎりぎり可能な努力は、危険を考慮した上で「人道
復興支援」に精を出すことだろう。

そもそも国連決議が定めた多国籍軍の任務に「人道復興支援」が
盛り込まれたのは、日本が国連外交を通じて努力した結果だ。自
ら手を挙げて決議に押し込んだ任務を理由もなく放棄してしまう
ようでは、国際社会における日本の信頼はがた落ちになる。「自
衛隊派遣は対米協力に過ぎない」といった批判には、国連決議を
きちんと読み返せ、と言いたい。

とりわけ来年1月にかけては、初の民主的選挙が実現するか否か
の大切な時期だ。今撤退すれば、平和を求めるイラク人も、選挙
を妨害しようとする武装勢力も共に「日本はシッポを巻いて逃げ
た」と考えるに違いない。テロリストを喜ばせ、復興を待ち望む
イラク市民を落胆させるようでは、日本人としても情けない。

「自衛隊員の安全」を最優先するのはもちろんだが、その点で心
配がなく、暫定政府の要請が続く限りは、粛々と派遣を延長する
のが筋だと思う。「現実に今何ができるか」の代案も示さずに撤
退を叫ぶ主張には説得力がない。

その上で小泉純一郎首相に注文したいのは、「小泉・ブッシュ関
係」がもたらす「緊密さのワナ」に陥らない工夫だ。開戦時の国
際社会の亀裂の中で、日本のイラク協力はきわめて重要な政治的
意味をはらむようになった。

自衛隊の支援効果はサマワ周辺に限られ、実質的意義は確かに小
さい。だが、「対米協力」の面では、東欧や東南アジアの国々と
は比べ物にならないほど巨大な象徴的意味を持つようになった。

緊密さのワナの第一は、相手との距離が近づけば近づくほど、後
になって距離を置くのが難しくなること。第二は米国が失敗を重
ねれば、自らも深い傷を負いかねないことだ。いずれも、ブレア
英首相が背負わされた苦境を見れば明らかなように思う。

国連や米欧関係の現実を考えれば、仏独などに米国を動かす力は
ない。友人として米国を一層の国際協調へ促す説得を絶やさない
ことがワナに陥らない最良の道だ。「派遣延長」をテコに使って、
小泉首相が何をするか。そこを国民も注視しているのではないか。
【論説委員・高畑昭男】

#(編註:国際社会の意向を無視した米国のイラク侵攻を率先して
支持して大きく傷ついた「国際社会における日本の信頼」はファルー
ジャ虐殺支持でほぼ完璧に消滅したと思うのだが。)


──────────────────────────────
【2-1】シバレイのblog 2004.11.21
毎日新聞 高畑論説委員を嗤う
http://reishiva.exblog.jp/1093340
──────────────────────────────

「う〜、某誌の特集抱えて忙しいのに一言書かずにはいられない。
困ったもんだぜ。

最初にフォローしておくが、毎日新聞は結構好きな新聞だ。多く
の記事が署名記事であり、各記者が自分の取材に基づいた主張を
他紙よりも自由に書いている感じがする。素晴らしい仕事をして
いる記者も何人もいる。バグダッド住宅地でのクラスター爆弾の
被害を、地を這うような綿密な取材で報告した斎藤義彦記者、スー
ダン・ダルフール問題をリポートした白戸圭一記者、日本の難民
受け入れ制度の問題を告発し続ける磯崎由美記者などの仕事に対
しては、同業者として敬意を表したい*。 

それゆえに、本日の社説はなんじゃこりゃ、という感じがする。

・サマワと日本 「緊密さの罠」に陥らない知恵を出せ

言論の自由という視点からすれば、さまざま主張が許容されるべ
きである。いや、新聞はあくまで一般論の範囲で主張することが
多いようだが、もっとラディカルになってもいいと思う。ただし、
である。私が敬意を持つ毎日新聞の記者達は皆、事実に忠実だ。
徹底した取材の元に、記事を書いている。そうした凄みを、上記
の高畑昭男論説委員の文章からは全く感じられない。空虚な主張
ばかりが目立つ卓上の文章である。  

高畑論説委員は"多国籍軍の任務に「人道復興支援」が盛り込まれ
たのは、日本が国連外交を通じて努力した結果"と、それが国際貢
献であるかのように書いているが笑止。そもそも、国際人道援助
において、中立性は最も重要な原則の一つであり、米国支持を明
確にしている国々の軍隊が人道援助に関わることは、もっての他
である。実際、2月にイラクを訪問したJVC熊岡路矢代表理事は、
朝日新聞のインタビューの中で、現地で活動する100あまりの団体
で構成されるNGO調整委員会"NCCI"の代表世話人(当時)
から、自衛隊派遣に関して、軍と人道支援との区別が不明確であ
る、と懸念を表明されたと語っている。私の取材の中でも、自衛
隊イラク派遣に最も強硬に反対しているサドル派やファルージャ
の宗教指導者ですら、「我々は武器を持った者を拒んでいるだけ
だ。軍を送らなければ攻撃する理由はない」と断言している。自
衛隊派遣が、より効果的な支援を期待できる日本のNGOや民間企業、
その他の援助機関の活動を困難にしていることは、もはや明らか
だ。

また、高畑論説委員は、"「自衛隊派遣は対米協力に過ぎない」と
いった批判には、国連決議をきちんと読み返せ、と言いたい"と書
いているが、この挑発的な言葉はそのまま彼に送り返したい。高
畑論説委員のあげている国連安保理決議は、来年1月の直接選挙
を含む、イラクが主権国家としての道を歩むプロセスを定めた決
議1546だが、今回のファルージャ攻撃に対し、暫定政権にも参加
していた有力政党イラク・イスラム党が離脱、イラク・イスラム
法学者協会やサドル派も選挙のボイコットを表明している。ファ
ルージャを始めとするイラク各地での、米軍やイラク暫定政府軍
による一般市民を巻き込んだ無差別攻撃こそが、来年1月の直接
選挙を血塗られたものとして、その正当性を破壊しているのでは
ないか。さらに小泉首相はファルージャ攻撃を支持している。一
体、誰こそが国連決議1546を蔑ろにしているのか。

文中、"「自衛隊員の安全」を最優先するのはもちろんだが、その
点で心配がなく、暫定政府の要請が続く限りは、粛々と派遣を延
長するのが筋だと思う"ともあるが、つい最近も立て続けに宿営地
がロケット砲で攻撃されたばかりなのをお忘れのようである。大
体、危いのは何も自衛隊員だけではなく、5月末のサウジアラビア
での外国人襲撃事件にも見るように、日本が原油輸入の8割を依
存している中東の産油国でも、現地邦人が狙われる可能性が高く
なってきている(関連情報)。

"国連や米欧関係の現実を考えれば、(中略)「派遣延長」をテコ
に使って、小泉首相が何をするか"とも書いているが、別に自衛隊
派遣なんぞなくとも、日本には米国に意見する権利が大いにある。
米国が莫大な財政赤字と貿易赤字、イラク情勢などの不安を抱え
ながら、米ドルが辛うじてその通貨価値を保っているのも、日本
が昨年度だけで30兆円もの公的資金を投じて、市場介入している
ことが大きい。現在の世界経済における米ドル中心主義こそ米国
の力の源であり、日本政府が買ったドルが変換される米国債こそ、
米国の資金源である。日本としても既に約80兆円という国家予算
にも匹敵する額の米国債を政府が保有している以上、自国経済を
守るという国益においても、米国の暴走を食い止めることが重要
なのだ。

実は、高畑論説委員は"前科"とも言うべきコラムを以前にも書い
ている。昨年5月28日付けの「記者の目」で高畑論説委員は『市民
の笑顔が語る「自由」』と、米国のイラク攻撃が民衆に自由をも
たらしたと絶賛していた。このコラムの約1ヶ月前、ファルージャ
では、デモという民主的かつ非暴力の手段で、米軍の学校占拠に
抗議した住民に対し、米兵らが実弾で水平発射し、それが元で彼
の地での激しい衝突が始まったのにも関わらず。その後、同じく
「記者の目」で、小倉孝保記者が、「強者に手振るは自衛の術−
米に抜きがたい不信感」という米国がのたまう「自由」と「民主
主義」の虚構を暴く、現場からの優れたコラムを書いていたのだ
が、高畑論説委員は読まれなかったのだろうか。

現在のイラクが、小倉孝保記者がコラムを書いた頃より、比較に
ならない程、深刻で苛烈な状況にあることは誰の目にも明らかだ。
高畑論説委員には、ご高説をのたまう前に、言論人として自らの
発言の論理的欠陥を検証されることをお願いしたい。

*念のため。本文中名前をあげた記者は、私が勝手に評価している
だけであり、彼らの見解と今回の高畑氏への私の意見には一切関
係ありません。

P.S. 2003年2月26日の「記者の目」でも、高畑節は絶好調だった
らしい。ここまでくると、もはや笑えてくる。米国の不確かな情
報を自ら検証せずに踊らされて、このザマである。・・・私?ちゃ
んとインタビューしていましたよ、元・大量破壊兵器査察官のス
コット・リッター氏に。彼はいかにイラクの大量破壊兵器に関す
る米国の情報がずさんなものか、最初から、そして完全に見抜い
ていた。

──────────────────────────────
【2-2】Blog::TIAO 2004.11.21
新聞を購読するならば地方紙を 
・・・不要!政府・大本営広報に成り下がった三大新聞
http://blog.readymade.jp/tiao/archives/000954.html
──────────────────────────────

「(前略)そんな遠い昔の記憶が蘇えってくるような最近の新聞
に代表されるマスメディアのジャーナリズムとしての機能不全、
というか無自覚な状況追認の姿勢はなんなのだろうか。世論形成
に大きな力を持っていると自らの力を過信しているのか、国民へ
の「説明責任」を果たす能力のない首相に代わって、政府の広報
をやっているようじゃもう駄目だ。

例えば今日の毎日新聞の社説ってなんなんだ?!(中略) ファルー
ジャで現在何が起こっているのかという現実から目を逸らし、サ
マワでは莫大な費用をかけて細々とした「給水活動」しかできな
い「人道復興支援」が、世界から孤立しそうになっているアメリ
カに国際的な支援に支えられているという人殺しの口実を与えて
いることになど口を閉じてなにを言っているのだろう。(中略)
ネットが新聞を殺すまでもなく、日本の三大新聞は自閉症になり、
自殺したのだろう。

幸いなことに日本には三大新聞がなくなっても、各地方にそれぞ
れ独立した地元の新聞がある。今後は地元の新聞を大いに盛り立
てようではないか。各地域でのシェアNo.1を地元紙が握っていれ
ば、別に全国紙に頼るべき情報なんてそれほどないから不自由は
ない。

地域のきめ細かな情報はお手のものだから、各地域ごとのニュー
スは相互に融通しあえばよいのだし、国際ニュースは時事通信、
共同通信、海外の通信社から手に入る。経済ニュースは日経新聞
と提携しておけば万全であろう。これにネットでブログジャーナ
ルを志向する市民ライターが加われば、全国紙が入り込む余地な
んてどこにもない。

地方紙が元気になれば、これまで三大新聞社で健筆を振るってき
たベテランの記者をどんどん迎え入れればよいのだ。ちょうどこ
れから団塊の世代の大量定年時代が来る。そうした優秀な気骨の
ある記者をスカウトするよいチャンスだろう。

紙メディアとしては地元のニーズに応え、優れた論説はネットで
全国や海外へ発信していくというのがこれからの新しいビジネス
モデルじゃないだろうか。

大量印刷、大量流通に支えられたマスメディアとしての大新聞の
役割は終わったということだ。

地域に根ざしながら全国や世界を視野に入れたネットワークを構
築し、市民参加型メディアとしての新しい活力のある「地方」新
聞の登場を期待する。

言論の多様性の回復こそが過去の過ちを繰り返さないためには必
要なのだ。

追記:しつこい勧誘をことわれなくてY新聞を心ならずも購読して
いる人は、その偏向報道をチェックするためによいサイトがある
のでご紹介。

■ 極悪読売を斬る!!
http://anti-yomiuri.seesaa.net/

━ AcNet Letter 211 【3】━━━━━━━━━━ 2004.11.22 ━━━━━━

AcNet RSS より
http://ac-net.org/rss

──────────────────────────────
2004年11月21日(日)18時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────

* 著作権法改正要望のパブリックコメントを提出する
(http://publiccomment.seesaa.net/)
寄せられた意見の分析【5.保護期間】関連
http://publiccomment.seesaa.net/article/1092619.html

* Alternative Mailing Lists
(http://www1.jca.apc.org/aml/)
自民党ネットアンケート・自衛隊派遣延長の賛否など
http://www1.jca.apc.org/aml/200411/41899.html

* 香田証生さんを偲ぶメッセージ集
(http://www.ac-net.org/appeal/8/)
香田さんの死と私(兵庫)2004-11-21 12:26:28
http://www.ac-net.org/appeal/8/i-iken.php#2004-11-21%2012:26:28

──────────────────────────────
2004年11月21日(日)12時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────

* 低気温のエクスタシー
(http://blog.melma.com/00111843/)
週刊ポスト「小泉環境税は年金“隠れ保険料”だ」
http://blog.melma.com/00111843/20041121115133

* Alternative Mailing Lists
(http://www1.jca.apc.org/aml/)
ILOが勧告 日本の司法・警察は労働組合権を侵害
http://www1.jca.apc.org/aml/200411/41898.html

* TUP-Bulletin
(http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/)
速報410号:リバーベンドの日記(11月16日):吐き気がする
――アルジャジーラが放送したビデオが頭を離れない
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/438

『ビデオが終わる頃には、部屋は静まり返っていた。アンカー
の声と叔母のすすり泣く声だけが流れていた。いとこの小さ
な娘はすくみ上がって、スプーンを落とした。顔はショック
で硬直し驚きで目を見張ってテレビに釘づけになっていた。
「死んでしまったの? 殺したの?」(中略) We are
occupied by murderers. We're under the same pressure,
as Iraqis, except that we weren't trained for this
situation, and yet we're all expected to be benevolent
and understanding and, above all, grateful. I'm
feeling sick, depressed and frightened. I don't know
what to say anymore…they aren't humans and they don't
deserve any compassion.』

#(米国でも放映され問題になったが、JMM の冷泉氏の記事に
よれば、あのような「行為」は兵士が身を守るためには仕方
がないのだ、という軍人の説明で世論が納得したという。日
本でもそうらしい。「侵攻」する側の市民は平和な日常生活
の中で「ゲリラとの戦いだから念のために市民を殺しても仕
方がないのだ」といって納得して忘れても、侵略される側の
市民は、そのような論理で納得できるはずもなく忘れるはず
もない、ということを思い知らされる記事。)

* 香田証生さんを偲ぶメッセージ集
(http://www.ac-net.org/appeal/8/)
香田証生さんへ(静岡/29歳女)2004-11-21 09:04:01
http://www.ac-net.org/appeal/8/i-iken.php#2004-11-21%2009:04:01

──────────────────────────────
2004年11月21日(日)06時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────

* ○DOXA(独立左派日誌)
(http://d.hatena.ne.jp/johanne/)
いい加減に(以下略
http://d.hatena.ne.jp/johanne/20041121#p2

『ここ一ヶ月ほど、悩んでいたクイズがあった。「なぜ、小
泉政権 は拙速な『日朝国交正常化』に拘るのか?」(中略)
間違いないの は、そこには「利権」が存在するからだが、そ
の「利権」が何なの かわからない。(中略)友人に訊いたら、
キレイな回答が戻ってき た。「それはね、『日朝国交正常化』
で生じる『賠償金』を一旦金 正日政権に支払って、そのカネ
をゼネコンが受注する形で還流する 『マッチポンプ特需』を
狙ってるんですよ。」』

──────────────────────────────
2004年11月20日(土)18時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────
* ○ ふっかつ!れしのお探しモノげっき
(http://blog.drecom.jp/ecolin_profile/)
今日の一発目、ここで再販制度についてちょっとおさらい。の巻(...
http://blog.drecom.jp/ecolin_profile/archive/298

『諸外国の全体的な傾向として、書籍の再販制度を設けている
国は若干ながらあるものの、新聞の再販制度を設けてる国は
もっと少なく、音楽用 CD等について再販制度を設けてる国は
なく、唯一日本だけとなっております。』

──────────────────────────────
2004年11月20日(土)12時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────

* 壊れる前に...
(http://eunheui.cocolog-nifty.com)
ファルージャ/プノンペン
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2004/11/post_20.html

──────────────────────────────
2004年11月20日(土)06時までの6 時間に取得分より
──────────────────────────────

* ○BigBan
(http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/)
無力と戦う夜---ベトナムからファルージャへ
http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2004/11/post_10.html

* ○素晴らしき世界
(http://blog.livedoor.jp/midnightpax/)
■憲法改正大綱原案〜国のために国民を殺す・そんな国でいいのか?
http://blog.livedoor.jp/midnightpax/archives/9556178.html

『韓国は、ベトナム戦争にのべ10万人の部隊を派遣し、6000人
の戦死者を出した。自民党は、それと同じことを、将来日本
もやろうと言っているのである。』


* ○Peace On Iraq
(http://peaceonyatch.way-nifty.com/peace_on_iraq/)
武装勢力?
http://peaceonyatch.way-nifty.com/peace_on_iraq/2004/11/post_7.html

『そしてもはや占領軍には二つの道しか残されていない。全て
の信用を失いイラクに留まり続けるか、もしくは出て行くか。
(中略)世界最大の武装勢力は占領軍である米軍であること
を忘れてはならない。そして、自衛隊もまた紛れもない「武
装勢力」である。』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集発行人連絡先: admin@letter.ac-net.org
趣旨:http://ac-net.org/letter/
ログ:http://ac-net.org/letter/log.php
#( )内は編集人コメント
登録:http://letter.ac-net.org/s.php
転送歓迎(転送時に:http://ac-net.org/letter 併記希望)