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『中国新聞』2004年11月14日付 広島大など「中国進出」ラッシュ 山口大 師範大に事務所検討 島根大 寧夏自治区に研究所 中国地方の大学が「中国進出」ラッシュを迎えている。すでに広島、山口、 島根の三大学が北京などに拠点を設置、または開設準備を進めている。今春の 国立大法人化で教育・研究に絡む新事業に乗り出せるようになり、「産学官連 携」による研究シーズの売り込み先や日本企業の橋渡し先としても急成長する 中国の魅力が増している。 全国でも一歩早い動きを見せているのが広島大。二〇〇二年十月に北京の首 都師範大に「北京研究センター」を開設。今月三日には新築の同大国際文化ビ ルに移転し、面積を五倍の三百二十六平方メートルに拡充した。牟田泰三学長 は学内に連携案を募っており、さまざまな分野で協力推進を図る意向だ。 優秀な中国人留学生を確保し、センターで語学などの事前教育をして日本に 迎える準備も進める。来年三月には、産学連携フェアを現地で開催。中国、日 本側双方の企業に研究成果を見てもらう計画もある。 山口大は、北京師範大(北京市)に留学生の現地選考や研究関連の情報収集 を担当する事務所の開設を検討している。「研究成果を世界へ発信するために は、国内外とつながる拠点づくりが急務」(加藤紘学長)との考えからで、実 現すれば同大初の海外サテライトとなる。 共同研究や研究者・学生同士の交流をよりスムーズに進める仲介役のほか、 留学生の選考でも、現地での試験や面接が可能になる。 また島根大は三月、寧夏回族自治区の寧夏大と「寧夏大学・島根大学国際共 同研究所」を開設した。同自治区と島根県の社会発展についての比較研究など、 社会科学系を中心に共同研究などに取り組み、自治体への政策提言も目指す。〇 五年には寧夏大キャンパスに研究所の建設も予定する。 |