トップへ戻る   以前の記事は、こちらの更新記事履歴
新首都圏ネットワーク


『日本経済新聞』2004年11月12日付

東北大、青葉山新キャンパスに産学交流拠点


 東北大学は11日、2010年に設ける青葉山新キャンパス(仙台市)内に企業の
研究所を誘致する「アオバサイエンスパーク」構想を明らかにした。産学の拠
点が近接することで共同研究がきわめて容易になる。米国などでは広く普及し
ている方式だが、日本では珍しい。大学内に営利企業の拠点を置きやすい独立
法人の利点を生かした試み。理工系を中心に産学連携の推進につながりそうだ。

 同構想の対象となる新キャンパスは、工学部などがある青葉山キャンパスに
隣接するゴルフ場用地を取得して整備する。面積は82ヘクタール。敷地の一部
を企業に有料貸与する方向だが、東北大が建物を建て企業の研究所にテナント
として入居してもらう方式も検討する。今後、企業向けに必要な用地規模など
構想の詳細を詰める。

 企業にとっては大学の近くに研究所を設けることで大学の設備を使いやすく
なり、優秀な人材を迅速に獲得できる利点もある。東北大は独立法人化を契機
に今後も産学連携を積極的に展開していく。