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『京都新聞』2004年11月2日付 京大が成果主義を検討 職員1500人が対象 京都大(京都市左京区)は1日までに、職員の給与や任用に成果主義を反映 する人事制度の導入に向けた検討を始めた。法人化に伴い、国立大は独自の人 事制度を設定できるようになったが、成果主義を導入した例はない。京大は 「非公務員型のメリットを最大限に生かして職員の意識改善を目指す」として いる。 本間政雄副学長を中心とする「職員の人事制度改革検討会」で議論している。 検討会には京都銀行や島津製作所の幹部ら外部識者も参加、来春に最終報告を まとめる。 新制度の対象は、看護師ら大学病院関係者を除く職員約1500人となる予 定で、民間企業を参考に目標管理制度を取り入れ、特別昇給や勤勉手当などに 成果主義を反映する。昇進システムも変更し、能力に応じて若手の登用も進め るという。 また、国内外の大学院への留学や、業務に活用できる資格取得を奨励する制 度の創設など人材育成のあり方も再考するほか、勤務態度に問題がある職員へ の対処なども含め、包括的に人事制度を検討する。 国立大は法人化で国からの交付金が毎年減額されることが決まっており、各 大学は事務の効率化が急務になっている。 本間副学長は「透明性と公平性に十分配慮し、職員の理解を求めたい」と話 すが、京大職員組合は「検討段階なので具体案をみて対処するが、人件費総額 抑制の観点からの導入は受け入れられない」としている。 |