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『東京建通新聞』2004年10月26日付 「首都大学東京」2施設を18年度開設 石原都知事定例会見 都は、17年4月に開学する「首都大学東京」の関連施設として、インダスト リアルアートコースと産業科学大学院を18年度に設置する。石原慎太郎都知事 が定例記者会見で明らかにした。インダストリアルアートコースは、現在の科 学技術大学に置くシステムデザイン学部のコースの一つ。大学管理本部では現 在、新大学への移行に伴う施設整備の在り方を検討中で、既存施設の改築も視 野に入れている。産業技術大学院については、設置先も決めていない状況だが、 既存の都立施設に改修を施して設置する可能性が高い。 科学技術大学の所在地は日野市旭が丘6丁目地内の敷地6万2408平方メー トル。首都大学東京の開学に伴い、インダストリアルアートコースや応用光学 系コースなどで構成するシステムデザイン学部のほか、大学院工学研究科(シ ステム基礎工学専攻、インテリジェンスシステム専攻など)を置く構想。 このうち、インダストリアルアートコースは、産業系デザイン分野とメディ アアート分野の融合を目指していく。入学定員は60名程度。都立文化施設や工 芸高校との連携も計画している。 既存する施設の規模は総延べ3万5000平方メートル程度。校舎や実験棟、 科学技術交流施設などで構成している施設は、建設から30年近く経っているた め、何らかの施設整備が求められている。 現在、整備対象施設や、改築、大規模改修、耐震補強などの整備手法を検討 中。方向性を早急に固めることができれば、17年度予算に必要経費が盛り込ま れる可能性もある。 一方、産業技術大学院は、東京の産業力アップ▽アジアとの競争力強化▽− などを目的を設置する施設。創造技術コースとITコースで構成し、実用レベ ルの技術研究や産業界が求める高度専門職の育成などを行う。 文部科学省への大学院設置申請は18年夏となるため、それまでに設置先など を固める必要がある。 首都大学東京は、既存の都立4大学(都立大学、科学技術大学、保健科学大 学、短期大学)を統合する新たな大学。当初は、八王子市南大沢1丁目地内の 都立大学南大沢キャンパスの敷地42・8haに施設を集中配置することにしてい た。 しかし、15年8月に公表した「都立の新しい大学の構想について」で、日野 キャンパスの活用や都心方面へのキャンパス進出といった方針を打ち出し、将 来的にキャンパスを分散配置することになっていた。 |