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フジサンケイ ビジネスアイ 2004年10月26日付 首都大学東京が06年度、産業技術大学院を開設 東京都は、来春に都立4大学を再編統合して誕生する「首都大学東京」に産 業技術大学院を開設する。技術を商品開発に結び付けられる「目利き」の人材 の育成が目的。2006年度から開講する。 この大学院には、「ITコース」と「創造技術コース(仮称)」の2つを設 置する。教員の大半を産業界から迎え、ビジネスの現場で役に立つスキルを身 に付けられるようにする。 ITコースでは06年度に開設。社会人が通えるよう夜間に開講する予定だ。 顧客や在庫の管理などの業務改革につながる情報システムの構築が図れる技術 者を養成する。 創造技術コースでは06年度から社会人を対象に、切削や曲げ、絞りなどと いった加工技術に関する講座を単発で開講。カリキュラムの開発を進めた上で、 08年度に開設する。 東京都内の工場数は83年には9万9000件余りあったが、85年のプラ ザ合意後の円高、そして生産ラインの中国移転が進み、2000年には6万2 000件にまで減少している。都内の中小製造業経営者の平均年齢も49.1 歳と年々上昇している。 こうしたことから、「中小製造業の国際競争力の強化には、ものづくりに役 立つ技術や技能を体系的に学べる拠点が不可欠」(大学管理本部)と判断した。 このほか、同大学のシステムデザイン学科にインダストリアルアートコース を06年度に設置。ライフスタイルや価値観の多様化から、家電製品などを中 心に機能性だけでなくデザイン性を重視する動きに対応する。 工業デザインに関する技法だけでなく、意匠登録などの知的財産管理などに ついて学べるようにする。 |