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新首都圏ネットワーク


『中国新聞』2004年10月6日付

山口大から客員教授 萩国際大


 大幅な定員割れで経営難に陥っている萩市の萩国際大は五日、再建策として
山口大経済学部(山口市)と来春から教育連携し、観光経営と会計事務情報の
二コースでカリキュラムを強化すると発表した。山口大は教授ら十人を萩国際
大の客員教授として派遣する。

 文部科学省大学振興課は「大学間で単位互換など相互協定を結ぶ例は多いが、
個別の大掛かりな連携はあまり聞いたことがない」としている。

 計画では、観光産業従事者を育成する観光経営コースは来春採用の教員一人
に加え、山口大の六人が客員教授に就任。簿記などを習得する会計事務情報コー
スは教員二人と山口大の客員教授四人で担当する。二コースとも経営情報学科
(定員百六十人)に設置する。

 客員教授は講義やゼミを担当し、教育方針の策定やカリキュラム編成につい
ても助言。今後、具体的な講義計画を練る。

 山口大経済学部は来春、観光政策学科を新設予定。観光地にある萩国際大と
今夏から、連携について協議していた。

 記者会見した、萩国際大を運営する学校法人萩学園の安部一成理事長は「一
人でも多く学生を確保するため魅力を高めたい。産官学の連携へと進めば、観
光産業のモデルになれる」と話し、山口大の滝口治経済学部長は「萩は研究テー
マとして適地。法人化で国立大も厳しい状況にあり、手を携えたい」と語った。